デビューから早くも15年目を迎え、その高い演技力に加えて誰からも好印象を持たれるキャラクターで現在のポジションを築き上げてきた石原さとみ。
メディア受けする迷言やスキャンダルがあるわけでもなく、決して派手なタイプの存在ではないにもかかわらず、最新主演ドラマのタイトルさながらに「地味にスゴイ!」軌跡を追ってみた。
まずは映画での活躍から見ていこう。
公式のデビュー作は03年公開の映画「わたしのグランパ」。前年のタレントスカウトキャラバン・グランプリ受賞を受け、菅原文太と並ぶ主演クラスでの大抜てきとなった。16歳ながら中学1年生の少女を演じ、日本アカデミー賞など数々の新人賞を受賞。彼女の名前を一躍世に広めた一作である。
それ以前にも幻の出演作が2作ある。ホリプロの養成所に所属していた当時、石神国子名義(本名かどうかは未公表ながらスカウトキャラバンにもこの名前で出場)で、映画「ホ・ギ・ラ・ラ」と「船を降りたら彼女の島」に出演。いずれも端役ながら、DVDもリリースされているので、そのピュアさをチェックしておきたい。
続く05年の映画「北の零年」では日本アカデミー賞優秀助演女優賞に輝き、早くも快進撃を見せた。だが次作の「包帯クラブ」は興行的に失敗し、その後も「漫才ギャング」や「貞子3D」に続けて出演するも低空飛行な時期を過ごしている。ちなみに映画初主演作は08年の「フライング☆ラビッツ」で、JAL女子バスケ部の部員を演じたが、記憶に残っている人はさほど多くないのでは?
最近は「進撃の巨人」や「シン・ゴジラ」と話題作への出演が続き、来年には「忍びの国」でヒロインを務めるなど、再び映画女優としての注目度が一段と高まりそうだ。