日本には「内祝い」という慣習がありますが。実はこれ、ちょっと現代には合わないようなのです。内祝いとはどんなものなのか。また内祝いは現代ではどのような慣習になっているのか、内祝いに対するリアルな声を紹介していきましょう。
■内祝いとは?
内祝いは「身内のお祝い」のことで、家族や親族の間で起きたお祝いごとを、親戚や近所の人々に報告するという意味合いがあります。身内の人たちの幸せを、自分たちだけではなく周囲の人にも報告し、みんなで一緒にお祝いをしようというものです。
具体的に何をするのかというと、結婚、出産、初節句、新築、快気祝いなどの際に、親戚や近所の人たちに贈り物をします。その贈り物によって、幸せをお裾分けするのです。家にご馳走を用意して、親戚や近所の人を招くこともありました。
■内祝は何のためにある?
では、何のために内祝いがあるのでしょうか? それは、お祝いの品を贈るという形で幸せをお裾分けして、「一緒に喜んでもらえたらうれしいです」という気持ちを伝えるためといわれています。
しかしながら、現在では少々意味合いが変わっているようです。とくに、結婚や出産などの場合は、こちらがお祝いをいただくこともあるでしょう。そのお返しの意味で内祝いを送り、「感謝の気持ちを伝える」というのが現代のスタイルとなっています。
■廃止して欲しいとの声も!?
一方で、この内祝いという慣習を「廃止して欲しい」という声も上がっています。どうしてなのでしょうか。
とくに出産祝いの内祝いの場合、出産したてのお母さんがお返しの品を選んで買って送るという行為は負担が大きいということがあるようです。また、形式的で義務として行うのであれば気持ちが込められておらず、本来の意味がなくなってしまいますよね。
このような声が増えれば、今後は内祝いの慣習が徐々になくなってくるかもしれません。とはいえ、相手との付き合いや距離間もあるでしょうから、総合的に判断することが大切といえそうです。