アイドルとしての人気絶頂期に歌手・工藤静香との結婚を電撃発表した元SMAP・木村拓哉。その後も人気が低迷することなく、国民的スターであり続けることができたのは、天才マネージャーとして辣腕を振るった飯島三智氏の的確な判断が大きかったようだ。
当時を振り返ったのは、フジテレビ系「SMAP×SMAP」をはじめ、様々な番組で放送作家としてSMAPメンバーを支え続けた鈴木おさむ氏である。同氏は4月27日までに更新されたYouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」にゲスト出演し、SMAPの元マネージャーで、現在は香取慎吾、稲垣吾郎、草彅剛が所属する株式会社CULEN代表を務める飯島氏の「凄さ」を熱弁した。
鈴木氏にとって印象的だったのは2000年に木村が結婚を発表した際の飯島氏の言葉だといい、「木村拓哉が結婚する時、本当は東京ドームのライブが終わったら会見(で結婚発表)する予定だったんですよ。それが1週間早く記者に抜かれて(スクープされて)しまったんですよね」「で、スポーツ紙に報道が出た時に、僕はたまたま夜、ラジオ収録が遅れてホテルに泊まっていて。木村君も泊まってたんですけど、(飯島氏から)『すぐに来て!』って呼ばれて行ったら、新聞をバコーンと投げられて。『抜かれた』『今日、会見するから!』って言ったんですよ。(当初の会見予定は)1週間後なのに。普通はだいたい1週間ぐらいは“何もない”ってシラを切るんですよ。僕も驚いて、木村君も『来週じゃないの?』って言った時、飯島さんが『男らしくない』って言ったんですよね。この、“男らしくない”っていうのが、あの人のプロデュースの根幹だなって」などと当時を振り返った。
鈴木氏は「だから、SMAPは“アイドルらしい”とか“タレントらしい”とか、そういうことよりも“男らしいかどうか”という基準が一個あったんだと思った時に僕はビックリしたんですけど」と、飯島氏が作り上げたSMAP像に驚かされたと語っている。
「それまで応援し続けてくれたファンへの誠意を見せるためにも、スポーツ紙のスクープから間を置くことなく、木村本人の口で結婚を発表させたかったというのが飯島氏の願いだったようです。実際、彼女の戦略は奏功しており、記者から『(お相手は)工藤静香さんですね?』と聞かれた木村は、『それ以外誰がいるんですか?』と笑みを浮かべながら逆質問する余裕を見せつけています。また、結婚会見後に登場したドームのコンサートでも『始まる前に自分の口から皆さんに報告することがあります』と切り出し、歓声と悲鳴が交錯する中、『どうしてもワガママを言って、ここに立たせてもらいました。え〜俺、今度、結婚します!』と宣言。ファンの間で受け止め方は様々だったでしょうが、飯島氏が見せたかったのは、こうしたファンとしっかり向き合う“男らしい木村拓哉”だったようです」(芸能ライター)
“平成を抱いた男”木村拓哉。その社会的フィーバーの裏には、飯島氏の巧みな采配があったといえそうだ。
(木村慎吾)