「月9より月10のほうが見応えがあって好き」「月9フジ制作はお子ちゃま向けスイーツドラマ、月10カンテレ制作は大人向け社会派ドラマ」「月9は迷作、月10は名作」…。そんな声が聞こえ始めたのは、2022年10月期月曜夜10時放送の長澤まさみ主演「エルピス‐希望、あるいは災い‐」(フジテレビ系)がスタートした頃から。フジテレビ系で、月曜夜9時から放送されるドラマ、いわゆる「月9」が面白かったのは、もはや過去のことになってしまった感がある。
現在放送中の杉咲花主演「アンメット」(フジ系)も、そんな“月9より月10”推しの人々から熱烈に支持されているようだ。
5月13日に放送された第5話では、舞台となっている丘陵セントラル病院の救急部長・星前を演じている千葉雄大が、全科の専門医レベルを目指している理由を告白中にセリフを噛んで言いよどんだ一幕があった。だが、ドラマはそのまま進行。逆に言いよどむ星前(千葉)の姿にリアリティーが感じられたとネット上では絶賛されているのだ。
星前は母親が総合病院で専門医にたらい回しにされ、その結果倒れてしまった過去があると唇を震わせながら告白。その中で「全科専門医レベルの知識と技術を持って」と言うべきところで言いよどみ、言い直していたのだが、視聴者からは「星前がセリフ噛んだとこ逆にリアルさ感じた」「熱が入りすぎて口が回らなくなった感じでよかった」「ばーちーの役者としての進化を感じた。トチリが逆にリアルに感じられてスゴイと思った」「星前の情熱が感じられる噛み方だったよね」などと称賛する声がネット上に数多くあがっている。
「千葉が星前という役柄として言いよどみ、言い直した感じが素晴らしかったと思います。“中の人”である千葉と演じている星前という役柄が、視聴者の目にも一体化しているように見えたということでしょう」(テレビ誌ライター)
役者としての進化を見せてくれた千葉。そんな姿を見ることができる「アンメット」だからこそ、視聴満足度が高いのだろう。