フィギュアスケート・グランプリファイナルは、羽生結弦選手が男女通じて史上初の4連覇を達成した。しかし、ショートプログラムは首位発進となったものの、フリーではジャンプのミスがあり3位と、羽生選手にとっては悔しさの残る金メダルだったようだ。
一方、ショートは86.82点で4位発進だったが、フリーで自己ベストの195.69点を出して2位。総合で3位となった宇野昌磨選手に注目が集まっている。
宇野選手といえば、今期は公認大会で初めて4回転フリップジャンプを成功させ、ギネス世界記録に認定され話題になった。これは、羽生選手の4回転ループよりも難易度の高い大技だ。宇野はトゥループも4回転を成功させている。
宇野選手の強みは何なのか、スポーツライターに聞いた。
「ひと言で言うなら“大らかさ”でしょうか。たとえば、羽生選手はグランプリファイナルの前のインタビューで『満点を狙っている』などと自分自身を追い込むことを公言して鼓舞しますが、宇野選手は『表彰台に立てたらいいな』と言うにとどめ、自身を追い込むようなことは言わない。身長は159センチと小柄ですが、スタミナがありダイナミックなスケーティングです。また、高橋大輔に憧れていて、彼の表現力を目指していることもあって、宇野選手の表現力には定評があります。伸び盛りなので、2年後の平昌オリンピックでのメダルは期待大です」
今後も宇野選手の成長から、ますます目が離せなくなりそうだ。