男女を問わず、敬遠されることが多い「電車内での化粧」について、脚本家・三谷幸喜氏は「誰にも迷惑をかけていない」として擁護派の姿勢を示している。
三谷氏は、自身が司会を務める「新・情報7days ニュースキャスター」(TBS系)の6月15日放送回で、安住紳一郎アナより、普段は電車に乗ることがあるのかを聞かれ、「乗りますよ」と答えた。
実際、この日も「電車に乗った」といい「女性の方がすごいメイクを電車の中で」と車内で化粧をする女性を目撃したと語る。三谷氏は続けて「周りの方がちょっと、“むむ…”みたいな感じでいて」と他の乗客から白い目で見られていたと話すと、安住アナも「あまりマナーとしてはよろしくない」と合いの手を入れた。
しかし、三谷氏自身は「それを端で見ていて、“何がいけないんだろう? いいじゃん”って、ちょっと思いまして。化粧を落とすのはちょっとどうかと思いますよ。でも、(これから)化粧をするんだから、周りに迷惑をかけてないんだし。見てても楽しいし」と問題視する風潮を理解できないという。
これに安住アナが、人前で化粧をしたり、直したりすることの“はしたなさ”を指摘するも、三谷氏は「本人が大変なのはわかるけど、周りに迷惑かけてないから」「境界線はあると思いますよ。脱毛とかはダメだと思います、さすがに電車の中は」と主張を変えなかった。
「生活情報メディア『暮らしニスタ』が17年に実施した『電車内で化粧をするってあり?なし?(特急、新幹線などを除く)』との女性向けアンケートでは、80%の女性が『なし』と答え、『あり』は20%という結果でした。やはり、揺れる車内でフェイスパウダーや口紅、マスカラなどを使用することは、他の乗客のスーツに付着したり、化粧品の成分でアレルギーを起こす人が出てしまうリスクが考えられます。三谷氏がどれほどのペースで電車を利用しているのかはわかりませんが、そうした実害を被っている人からすると、『周りに迷惑をかけていない』とする三谷氏の見解には首を傾げたくなるでしょう。また、『見ていて楽しい』という意見も、ある程度の距離がある立ち位置での感想であり、真横にいる乗客には“楽しい”という思いにはなかなか至らないのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
ネットでも「電車内での化粧を擁護してる著名人、初めて見た」「電車内は公共空間。身だしなみを整えるのは私的空間で行うべき」などの反応があり、視聴者の多くからは共感を得にくかったようだ。
(木村慎吾)