パリ五輪の卓球女子団体で銀メダル、シングルスで銅メダルを獲得した早田ひな選手が8月13日、帰国会見で語った“行きたい場所”の質問に対する答えが話題になっている。
早田選手は「1つはアンパンマンミュージアムにポーチをちょっと作って行きたいなと思っているのと、あとは鹿児島の特攻資料館に行って…」と口にした。その理由については「生きていることを、そして、自分が卓球を当たり前にできていることは、当たり前じゃないってことを感じたいと思い、行ってみたいと思っています」と語った。
鹿児島の「特攻資料館」といえば、同県南九州市にある「知覧特攻平和会館」を指すとみられるが、ここには太平洋戦争中、爆弾を積んだ航空機で敵の軍艦に突撃した1036人の特攻隊員の遺影や遺品、家族などにあてた手紙などが展示されている。
早田選手の言葉に知覧特攻平和会館は「より多くの皆様に当会館のことを知っていただく機会をいただき、大変ありがたく感じております」とコメントを寄せている。
「アンパンマンと知覧特攻平和会館。ちょっと唐突な感じがするかもしれませんが、アンパンマンの作者・やなせたかし氏自身、従軍経験があり、弟さんは戦死しています。また、アンパンマンは弱っている者を救うために自分の顔を食べさせますが、その『犠牲精神』に、特攻隊員との共通点を感じたのかなと思いました」(週刊誌記者)
早田選手の発言にSNS上では「彼らの犠牲があって今の日本は成り立っている。早田選手の行動には改めて感心させられました」「忘れかけていた終戦記念日の意味を思い出しました」など、あらためて戦争とは何か?正義とは何か?などを想起させたようだ。