9月の自民党総裁選に向けて、コバホークこと小林鷹之・前経済安全保障相や毎度お馴染みの石破茂・元地方創生担当大臣など、様々な立候補者が出てくる中、出馬の意向を固めたとされるのが小泉進次郎・元環境相。パパは元総理の純一郎氏、お兄ちゃんは俳優の孝太郎、嫁は滝川クリステルと、キラッキラのファミリーを持つ進次郎氏だが、今回の総裁選にあたり、政治評論家などが語る「小泉進次郎なら次の総選挙で女性票が見込める」といった、小泉=女性人気→選挙で勝てる、という謎理論。これにモヤっとする女性も多いのだ。
「イケメン政治家だから女性票っていつの時代?」「そもそも政治家として何をした人?」、果ては「最近顔がギラギラしていておっさん臭くなってきた」。「目が笑ってなくて怖い。もし合コンで選ぶなら、進次郎よりコバホークの方が実直な感じがしていい」といった、容姿でも突っ込まれる事態となっているのだ。
そもそも進次郎氏、SNS上でも格好の餌食となっていて、「迷言集」でいくつも出てくるほど。一番有名なのは国連の気候行動サミットでの「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」だろうか。
他にも、「常に心掛けてることは、自分の話している言葉に“体温”と“体重”を乗せることです」、「日本は今のままではいけない、だからこそ日本はこのままではいけない」、など、なんかすごいこと言っていそうだが、よく見直すと何だかわからない名言(迷言)が多い政治家でもある。元衆院議員の金子恵美氏も番組で「小泉さんはまだ地頭がそんなによくないんで経験を積まないといけない」とコメントしたことも。
だからこそ、知名度が高くて政治家の中では若手だからと言って、選挙で女性票が入ると想定するのは安直すぎ。むしろ、進次郎氏が党首になって総理になったら、日本やばくね? と考える女性は多いのだ。
そしてさらなるツッコミは菅義偉元総理にも。「進次郎を前に出して傀儡政権として実権をにぎる気か?」「いやいや、パパ(純一郎氏)の時の塩爺(故・塩川正十郎氏)みたいな愛されキャラでいくとか?」など、こっちにも“なんで進次郎を推すんだこの人”といった指摘が。
「そもそも今回、本気で進次郎氏を総裁、総理にしようという自民党員は少数派だと思いますよ」と話すのは政治ウォッチャー。「いくら次の選挙で女性票が見込めたとしても、自分のところの代表が進次郎氏では、いくらバックに菅氏がついていても危うい。大臣を1回やっただけ、しかも実績がレジ袋廃止ぐらいでは。あくまでも、今後総裁選という局面になるたびに本人にとっては『オレは総理の器だ』とアピールして影響力を保持するため、そして自民党にとっては、総裁選で世間が盛り上がるようにするための話題作りのような意味のほうが大きいでしょう」
何言ってんだかわかんない人だってバレているのに「女性は投票する」と分析する政治家や評論家の見込みは、女性を舐めているとしか思えない。進次郎氏の取り柄が「イケメン、話題性」しかないとしても、旧時代的な票読みはもはや失言レベルになっていることに気づくべきである。
(ロドリゴいしざわ)