9月30日から、新NHK朝ドラ「おむすび」がスタートする。橋本環奈が主演を務め、場面写真などが続々と公開され、放送を心待ちにしている視聴者も多いだろう。ただ、この「おむすび」、いまいちどんな話なのか放送記者界隈でも理解できていない向きも多いとか。公式発表では、「平成元年生まれのヒロインが、栄養士として、人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”」になるとのことなのだが、結局どんなドラマなの?と、嘆く声が続出しているのだ。
「9月27日で最終回となった朝ドラ『虎に翼』は、日本で初めて女性として弁護士・裁判所長を務めた三淵嘉子さんがモデル。一方、来年放送される『あんぱん』は、漫画家である故・やなせたかしさんと妻の物語です。ところが、橋本演じる主人公・米田結は農家育ちで栄養士として活躍する女性、とのことですが、魅力が全くわからない状況です」(雑誌編集者)
確かに、「おむすび」を取り上げた記事を読んでも、ヒロインが何を成し遂げ、どう視聴者に感動を与えるのかは不明。しかも、「ギャル」という設定がより物語をわかりづらくさせている。「NHKが“冒険した”とも言えるような設定は、失敗する可能性が高いのでは?」と前置きして、キー局の編成担当者がこう明かす。
「高齢の視聴者も多い朝ドラはまず『わかりやすいこと』が大前提。必ずしも、モデルになる著名人がいなくてもいいんですが、どういう物語なのか視聴者がひと言で説明できる作品でないと人気は出ません。『おむすび』は、阪神・淡路大震災を取り上げるようですが、かなりトピックを入れ込みすぎている印象。それに、橋本が舞台の海外公演があったために、撮影が大幅に遅れていると言われている。グダグダな内容になる可能性も高く、放送前から低視聴率が不安視されているんです」
見どころとしては橋本の「コスプレ」くらいかもしれないという、厳しい声も。
「橋本はゴテゴテにメイクしたギャル姿をすでに公開し、かわいすぎると話題です。栄養士としての白衣姿もあるようで、それはそれで見どころですが、このままだと橋本のコスプレ大会になりそうだと心配されているんです。ギャルの衣装は何パターンか用意されているようで、橋本の艶っぽい生脚がネットニュースを賑わせそうですが、とにかく中身のほうがフワっとしていて何とも薄い印象しかなくて…」(スポーツ紙記者)
自分らしさを大切にする“ギャル魂”を見せてくれるドラマだだという「おむすび」。展開は見てのお楽しみ…とばかりに、あえて詳細な内容を伝えない戦略なのかもしれないが、ともあれ、どんな初回放送になるのか注目したい。
(渡邊伸明)