元サッカー日本代表FWで、J1・セレッソ大阪や川崎フロンターレのほか、スペインのマジョルカやドイツのヴォルフスブルクでもプレーした経験がある大久保嘉人氏が、海外での“豪華な乱闘”の思い出を振り返っている。
テレビプロデューサー・佐久間宣行氏とタレント・伊集院光がMCを務める「伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評」(テレビ東京系)が10月26日に放送され、ゲストに大久保氏が登場した。
Jリーグ歴代最多記録である104枚ものイエローカードをもらった“暴君”の同氏は、これまでのキャリアで「いろいろな人とバチバチになりましたね」と回想すると、“有名どころは誰?”との質問に「ベッカム行きましたね。ヒジ行きました」とスーパースターの名前を挙げた。
大久保氏がマジョルカでプレーしていた2005年の1月24日、リーガ・エスパニョーラで名門レアル・マドリードと対戦。当時のレアルには、MFデビッド・ベッカムや、MFジネディーヌ・ジダン、MFルイス・フィーゴ、DFロベルト・カルロスといった名選手が在籍しており、そのレジェンドたちにも22歳の日本人FWはいっさい、ひるまなかった。
スタジオには、大久保氏とベッカムが競り合っている当時の写真が表示され、「ベッカムがオレにムカついてやり返してますよ、これ」と大久保氏。続けて「で、乱闘みたいになりましたね。乱闘になった時に周りが有名選手だらけだったんですよ。ジダンとかベッカムとかロベルト・カルロスとか」「“うわ、囲まれてる”と思った。興奮しましたね」とピッチ上での“贅沢すぎる乱闘”を満喫したようだ。
「今でこそ日本人選手が海外でプレーするのは普通になっていますが、当時、世界最高峰リーグとされたスペインの地に22歳で挑戦した大久保氏の活躍は、全てのサッカーファンの希望の星でした。本人も強く印象に残っているというレアル戦でのベッカムやジダンとのアツいバトルは、今もサポーターの語り草となっており、『あのベッカムに肘打ちをできる日本人はそう多くない』『あのくらい個性を出さなきゃ、日本人なんて舐められる時代でしたからね』『すげぇ覚えてる。大久保がベッカム、ジダン、ロベカルに囲まれてた』などと懐かしむ人が多いですね。頻繁にネット上でも拡散されて話題になる“大久保vsベッカム”の写真では、イングランドの貴公子ベッカムが明らかなマジモードで大久保氏にヒジを入れてやり返している貴重な瞬間が収められており、日本サッカー界にとっても感慨深い1枚といえるでしょう」(スポーツライター)
マジョルカでは約1年半のみの在籍となったが、同チームの1部残留に大きく貢献する値千金のゴールを挙げるなど、同氏にとっては成長につながる海外経験だったと言えるだろう。
(木村慎吾)