映画「3月のライオン」の後編(4月22日公開)において、シンガーソングライターの藤原さくらが主題歌を担当することになった。藤原が歌うのは自分の曲ではなく、スピッツの「春の歌」。原作マンガの著者である羽海野チカが同曲を聴きながら作品の構想を練っていたとのことだが、案の定、各所から大ブーイングが上がっているようだ。音楽ライターが語る。
「そもそも羽海野自身がスピッツの大ファンなのですから、素直にスピッツを起用すればいいだけの話。性別すら違う藤原にカバー曲を歌わせる意味はまったくありません。原作ファンからはアニメ版で主題歌を担当したBUMP OF CHICKENにすべきだったとの声もあがっています。ともあれ、藤原の起用については彼女のファン以外は誰も喜ばないでしょう」
今回の「3月のライオン」では主役の神木隆之介をはじめ、清原果耶、板谷由夏とアミューズ所属タレントが複数出演。そして藤原もアミューズ所属のため、バーターで起用されたという疑念はぬぐえない。その疑念からあの爆死ドラマを思い浮かべる人も少なくないようだ。テレビ誌のライターが耳打ちする。
「史上ワースト(当時)の視聴率に撃沈した月9ドラマの『ラヴソング』(フジテレビ)ですよ。主演はアミューズの看板である福山雅治で、後輩の藤原は新人ながらヒロインと主題歌に起用されました。藤原自身は歌も悪くないし、素朴な笑顔が可愛らしいのですが、月9のヒロインが重荷だったのは明らか。この記憶が薄れないうちに映画の主題歌を任せたのは、彼女にとってはむしろマイナスでしょうね」
本人は何も悪くないのに、事務所の思惑が理由で叩かれてしまう。今回の「春の歌」カバーでも、せめて彼女の歌声だけは正当に評価してあげたいものだ。
(金田麻有)