世の中には勘違いしている人も少なくないようなので、最初に説明させてもらいたい。織田裕二が「ずっちーな」と言ったのは、ドラマ「東京ラブストーリー」(フジテレビ系)でカンチこと永尾完治を演じた時のセリフであって、ドラマおよび映画「踊る大捜査線」シリーズで演じた青島俊作のセリフではない。青島は誰かに「ずっちーな」と言うより、「ずっちーな」と言われることのほうが似合うキャラクターではないだろうか。
11月25日放送の「めざましテレビ」(フジ系)で公開中の映画「室井慎次 生き続ける者」のメイキング映像が紹介され、ふいに登場した織田演じる青島に、つい「ずっちーな」と言いたくなってしまった。なぜなら、「踊る」シリーズが再始動する、新作映画が完成したと騒いだところで、多くの人々が待ち望んでいる青島と室井(柳葉敏郎)が絡むシーンはゼロ。10月に公開された「室井慎次 敗れざる者」には青島が登場するシーンすらなく、「踊る」好きは間違いなく青島に飢えていた。
そんなタイミングで朝の情報番組にVTR出演した織田演じる青島は、「踊る青島コート」の異名を持つ、アメリカ軍用モデルのモッズコート「ヒューストンM‐51」を紺のスーツの上に羽織り、あの頃と同じ姿で登場したのだから、そりゃあみんな喜んじゃうって、青島さん!視聴者からもネット上に青島の登場に驚く声とともに「織田裕二って昔はかっこいいと思わなかったけど、自分が30超えたら大好きになってしまった」「このところ踊るシリーズをテレビ放送やTVerで見返してて、自分の好みの男性の原点が織田さんだということに気付いた」「小学生の頃から織田裕二大好き。12月で57歳になるのに、まだ少年っぽさがあってかっこよさもあってきれいな猿顔でかわいさもあるからすごい」「めざましテレビに織田裕二が出てきたら私だけでなく両親も大喜びしてた。老若男女を問わず見るだけでテンション上がる俳優って珍しい」など、改めて織田の魅力を再確認する声も相次いでいる。
織田はVTRの中で「『踊る』は新境地に行くそうです。お楽しみに」と言っていたから、その言葉が現実となることをひっそり待っていたい。
(森山いま)