2024年を象徴した男性アイドルグループに、Snow Manがいる。大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」(NHK総合ほか)には、昨年に続いてSTARTO ENTERTAINMENTの所属アーティストが0人のため、再び出場しない。しかし、今年の音楽シーンのど真ん中にいたのは、間違いなくSnow Manだった。
紅白出場にいたらなかった昨年の大みそかには、公式YouTubeチャンネルで生ライブとカウントダウントークコーナーを生配信。同時視聴者数が日本歴代トップの133万人に達した。20年のデビュー翌21年にリリースした1stアルバム「Snow Mania S1」から4作連続でミリオンを達成した初の男性アーティストという記録も持っている。今年は両A面シングル「LOVE TRIGGER/We’ll go together」と「BREAKOUT/君は僕のもの」が発売初週でミリオン超え。これも、男性アーティスト史上初の快挙。歴代最速となる4年10カ月で5大ドームツアーを成功させたのも、今年だった。
メンバーは目黒蓮、ラウール、深澤辰哉、向井康二、宮舘涼太、佐久間大介、岩本照、渡辺翔太、阿部亮平の9名。結成時の12年は深澤、宮舘、佐久間、岩本、渡辺、阿部の6人編成だった。舞台「滝沢歌舞伎」の常連だったため、座長の滝沢秀明(現・TOBE代表)にグループ名をつけてもらった。しかし、7年ほどはデビューのチャンスをつかめず。19年に関西ジャニーズJr.(現・関西ジュニア)から向井、ともにジャニーズJr.(現・ジュニア)内グループの、少年忍者からラウール、宇宙Sixから目黒が加入して、翌年にデビューした。
「デビューできて戸惑ったのは、目黒さんです。Snow Manは宇宙Sixの直属の先輩だったからです。今でこそ『しょっぴー』の愛称で親しまれている渡辺さんは、『切れたナイフ』と呼ばれるほどの威圧感を放ちつつも、ジュニアを教育する立場。目黒さんが恐れた理由は、そこにありました」(古参の芸能ライター)
19年にこの3人を選出したのは、6人のメンバーだった。ところが、本当はそれ以上の人数がいたと、同芸能ライターがこう続ける。
「最終的には、十数名になる予定だったんです。でも、当時の6人に足らないものを持っていたのがこの3人だったんです。3人にもそれぞれの人生があるので、6人は『その覚悟をオレらも背負おう』と誓ったといいます。もっとも、3人には『ジュニアから拾ってくれた』という恩があったそうですが」
2025年はメジャーデビュー5周年。Snow Manが次に掲げる夢は国立競技場での単独コンサート。ついに実現の年を迎えるか。
(北村ともこ)