12月22日に決勝戦が開催される漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」(テレビ朝日系)の審査員9人が12月15日に発表された。
これまで審査員を任されてきた礼二(中川家)、塙宣之(ナイツ)、博多大吉(博多華丸・大吉)、海原ともこ(海原やすよ・ともこ)の4人に加え、石田明(NON STYLE)、柴田英嗣(アンタッチャブル)、哲夫(笑い飯)、山内健司(かまいたち)、若林正恭(オードリー)が新たに審査員席に座ることに。
これに伴い、芸能活動を休止中のダウンタウン・松本人志と山田邦子のほか、サンドウィッチマン・富澤たけしの“卒業”が決まった。
2015年大会からこれまでに7回、審査員を担当してきた富澤の名前がなかったことには、Xから「なんで!?」「富澤さんの審査員楽しみにしてたのに…」と惜しむ声が寄せられているが、実はM-1審査員を務めるストレスについて漏らしたことが何度もあったのだ。
例えば2022年2月に出演したバラエティ番組では、当時まだM-1審査員ではなかった海原ともこから、“審査員のプレッシャー”について聞かれ「嫌だなぁと思ってます。大変です」「初めての時、震えてましたもん」と吐露。吉本興業を始め、多くのお笑いプロダクションでは、芸人が通う養成所スクールがあるが、富澤は「お笑いの学校とかに行ってたわけじゃないですし、感覚でやってきた人間なんで、それを論理的にあの短い時間で説明するって…」「帰ってから『あそこ何点だったな』とか『もうちょっとなんか言ってあげれば良かったのにな』とか、そういうのが1年ぐらい残って、また『審査員お願いします』って(オファーが来る)。僕らの票で人生が変わりますからね」と話し、点数だけでなくその後のコメントにも難しさを感じていたようだ。
「22年12月17日放送の『サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー』(ニッポン放送)では、“M-1審査員を審査する”という風潮にイライラを募らせています。開催前日の番組内で、富澤は『(お笑いの評価には)好みもあるので、それで文句を言うのはやめてほしい』『なんか凄い文句やめてください、本当に』と懇願。相方・伊達みきおから『直接言われたりする?』と聞かれると、『直接言ってくる奴はぶん殴ってやるよ!』と興奮。さらに、ネットユーザーからの中傷コメントを写真に撮って『(ブログで)晒してやろうかなって』『そっちがその気なら、こっちもやるぞ』と荒ぶって、いつになく不満が蓄積した様子を見せていました」(エンタメ誌ライター)
M-1審査員へのヤジやバッシングについては、9回も重責を担った元審査員の上沼恵美子も気が滅入ったと打ち明けたことがあり、相当なストレスになっていることは間違いない。富澤にとっては、松本が去り、フレッシュな面々が加わる今大会こそ、“十字架”から解放される絶好の機会と考えたのかもしれない。
(木村慎吾)