2019年以降、クリスマスの過ごし方に新しい風が吹いている。新型コロナ禍をきっかけに、クリスマスケーキは「予約販売」が主流に。その背景には、食品ロス削減のためにホールケーキの需要が減少し、手軽に楽しめる“ひとり用ケーキ”がトレンドになっている現実がある。
さらに、進化を遂げたコンビニスイーツも大人気。濃厚なチョコレートムースに金粉があしらわれたゴージャスなファミリーマートのケーキやミニサイズながら、本格的なイチゴとホイップクリームのバランスが絶妙なセブンイレブンのプレミアムクリスマスショートケーキなど、有名なスイーツ店なみだ。
仕事帰りや学校帰りに立ち寄ってケーキをゲットする人が急増。クリスマスイブの夜には「売り切れ続出」状態に。購入した人たちからは「コンビニスイーツなのに、平均700円は高いと思ったけど、おいしかった」といった声が上がっている。
フードアナリストの水川ミキ氏はこう分析する。
「今や路面店のケーキ屋ではカットケーキ1個が1000円近くする時代です。一方でコンビニケーキは、2個入りで700円前後。1個あたり350円と考えればお得感があります。今年も、“クリぼっち”需要が高まり、イブの夜にローソクを立てて楽しむ人が増えていますね。今年のヒット商品はシャトレーゼの手のひらサイズのケーキ。864円でアイシングサンタやチョコプレート付きと充実していました」
それでも「考えが甘かった」という声もちらほら。ある男性は、クリスマスイブの夜にコンビニへ駆け込むも、棚がすっからかんで愕然。「予約しておくべきだった」と嘆いたそうだ。今年のクリスマス、来年に向けた“ケーキ予約”の重要性を思い知らされた人も多かったに違いない。