瀧本美織の女優業が再び活発になってきたようだ。
3月27日にから配信スタートしたABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」では、8年ぶりに芸能界復帰する成宮寛貴が「魅力的な殺人鬼」である神城真人の妻・澪を演じる。表面的には理想的な夫で自分に尽くしてくれているように見える真人(成宮)を、澪(瀧本)は心の中には激しい揺らぎがあるものの、ひたむきに愛するというキャラだ。結婚生活の裏で起きる「女性記者殺人事件」により、やがて「究極の愛」と「狂気」に翻弄されていく夫婦の姿が描かれる。
そんな瀧本は3月10日に最終回を迎えた「財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~」(テレビ東京系)では、野心家で行動力にあふれる“シタ妻”を好演。ドロドロしたかつての昼ドラのような世界観が、瀧本には似合うのかもしれない。
一方、グレゴリー・ペックとオードリー・ヘプバーンの不朽の名作「ローマの休日」の現代日本版、あるいは“逆ローマの休日”とでも言うべき4月3日深夜スタートの新ドラマ「トウキョウホリディ」(テレ東系)では、タイの人気俳優ガルフ・カナーウット(カナウット・トライピパタナポン)とピュアな恋愛模様を演じる。骨折した父に代わって、地元で愛される甘味処「とき和」を切り盛りしている一人娘の石田桜子(瀧本)と、忙殺され日本に逃げてきたタイの国民的俳優・アティット(ガルフ)が出会い恋に落ちる、ドロドロ感ゼロの明快ストーリーだ。
こちらは「死ぬほど愛して」とはまったく違う、「ピュアラブ」に胸をときめかせる桜子(瀧本)を笑顔で見ていられそうだ。また、恋愛ドラマの王道とも言える「ローマの休日」の逆パターンというか、王女役がガルフ演じるアティット、新聞記者役が桜子といった「トウキョウホリディ」は、ラストをどうするのか今から楽しみでもある。
ドロドロ愛憎劇からピュアラブストーリーまで、この春は瀧本美織を堪能したい。
(津島修子)