4月10日深夜スタートの新ドラマ「子宮恋愛」(日本テレビ系)がネット上で大いに話題となっている。
番組公式「X」に投稿されているキービジュアルには、男女各2名のメインキャラがそれぞれに手を伸ばし、センターに頭を寄せるような写真がコラージュされており、その真ん中には「この人の子供を産みたいと、私の子宮が恋をした。だけどそれは夫とは別の人でした」とキャッチコピーが入っている。これだけで「不倫ドラマ」ということはわかるのだが、第1話予告動画には「衝撃的な純愛ストーリー」とのテロップが入るため、「何を言っているんだ、気持ち悪い」と声をあげる女性がネット上に続出することとなった。
「子宮恋愛」はもちろんのこと、子宮と対比させるように男性の器官の名前を出し、それに「恋愛」をくっつけた言葉まで「X」のトレンド入りを果たし、“子宮恋愛”はその言葉と同じことだという声や「子宮と対比させるなら”前立腺恋愛”だけど、これはテレビ局幹部のオジサマたちがドラマタイトルとして却下するだろうな」といった声があがっている。 佐々江典子氏による同名原作マンガを急いで読んでみたが、マンガで読む限りはタイトルやキャッチコピーから溢れるような「どぎつい感じ」はあまりなく、自己主張が得意ではない主人公・苫田まき(松井愛莉)の成長記のように読めた。
そこですぐに思い出したのが、横槍メンゴ氏のマンガ「クズの本懐」が、2017年にフジテレビ系で実写ドラマ化されたことだ。この作品は不倫モノではなく、主人公の高校生男女2人が恋する相手が教師男女で、それぞれ相手にしてもらえないことから高校生同士で「交際する“ふり”」をすることになるストーリー。しかし、お互いの肉体的欲求はどんな時でも受け入れるという条件付きで始まった「交際する“ふり”」のため、高校生の2人が別の人を思いながら肉体を交えるシーンはエグいほど艶っぽく、これが地上波ドラマなのかと目を疑ったほどだった。
この作品で女子高校生“花火”を演じていたのが「子宮恋愛」でメインキャラの1人である、全てを手に入れたまき(松井)の憧れの先輩・寄島みゆみを演じる吉本実憂だ。実年齢はまきを演じる松井と同い年だが、予告動画での吉本演じる寄島先輩は、まきよりちゃんと年上に見える。松井の演技力には不安しかないが、当時20歳であれだけの艶技を魅せてくれた吉本がいるなら大丈夫だろうと思っている。「気持ち悪い」と批判されてはいるが、おそらく「子宮恋愛」はTVerの再生回数でかなりの数字をたたき出すと予想している。
(森山いま)