フリーアナウンサーで「カトパン」の愛称で親しまれる加藤綾子が、4月3日に放映されたテレビ東京系のバラエティ番組「ナゼそこ?+」でテレビ復帰した。前任で同じくフリーアナの新井恵理那アナからバトンタッチして、ユースケ・サンタマリアをパートナーにした新MCだ。
加藤といえば、2008年にフジテレビ、日本テレビ、TBSといった民放局3社から内定を得て、鳴り物入りでフジに入局。「スーパー綾子」と呼ばれた新人アナ時代から、8年間にわたってフジの朝の情報番組「めざましテレビ」で“朝の顔”として浸透した。
11年と12年には、「好きな女性アナウンサーランキング」(ORICON STYLE)で連覇。16年にフジを退社した際はスポーツ新聞の一面を飾ったほど、メディアに衝撃を与えた。フリー転向後は、フジの夕方のニュース番組「Live News イット!」でメインキャスターに就任したほか、俳優としてドラマに出演。結婚、第一子を出産後はすべての活動を停止していたが、今春の番組改編を機に2年半ぶりに復帰した。
ところが、かつての“女子アナクイーン”にしては意外にも思える「ひっそり復帰」と言うべき復帰劇だった。そもそも番組自体がゴールデンタイムではあるものの、番組の“肝”はVTR。MCや番宣を主としたゲストはモニタリングに終始するため、ワイプ扱い。出演者が番組視聴率を左右することは決してなく、「なぜそこで?」と疑問を抱かざるを得ない数奇な人生を歩んでいる人間にスポットを当てる。カトパン以外でも務まるポジションで、代替も可能。MCが幅を利かせる必要性もゼロだ。
ただ、旬を過ぎたカトパンの労働環境としてはちょうどいい。番組収録が押すことはないため、家庭との両立が可能。さらに、プライベートを明かす必要もないため、カトパンブランドをいい具合に保つことができる。
「ご主人は、成長著しいスーパーマーケットチェーン『ロピア』の経営者。ぶっちゃけ、超セレブです。今のテレビ業界は元アイドル、現ママのママタレが群雄割拠。スタジオトークでは庶民派ぶって強い主張をぶつけあい、ロケでは節約術や、100均めぐり、家電量販店やコスパ重視の有名雑貨店が中心。カトパンはどこにも該当しないため、もしもこのサバイバル戦争に入っていくと、太刀打ちできないのは火を見るよりも明らか。今回のように“映像を見るだけ”という程度でお茶を濁すぐらいがちょうどいい」(テレビ誌編集者)
何と言っても古巣のフジの番組を選択しなかったことが正解だった。元タレントの中居正広氏とフジ幹部などが起こしていた人権侵害やパワハラ騒動のころ、カトパンはすでに退社していたが、かつての金看板「フジ」も今は黒歴史。カトパンママが選んだ“ゆとり労働”が、ひとまず正解か。
(北村ともこ)