一見、食べ物を粗末に扱い、炎上狙いかと思われた動画が、「結末にホッコリ」といった、まさに「どんでん返し」のような視聴者の声にあふれたのは、人気YouTuber・はじめしゃちょーのYouTubeチャンネル「はじめしゃちょー(hajime)」の3月26日付動画だ。
静岡県にある3億円で購入したはじめしゃちょーの豪邸も、今や改造に改造を重ねてさらにお金を数億円かけているとの説明が。同回の企画は、その地下室をポップコーンで埋め尽くしてみようといった内容だ。
地下室内は事前に計測され、ポップコーン280㎏が収まる計算。4kgが入った段ボールが70箱積み重ねられる圧巻の画力。それを、除菌清掃を行った地下室内にひと箱、ひと箱、そして70箱全てを解放…びっちり埋まった“ポップコーンの海”にはじめしゃちょーが降りる。ポップコーンには味がついておらず、用意したバケツ状の紙容器にポップコーンをすくい、いろいろな味変ソースをかけて食べ進めていくのだが…そもそも、1㎏は50人前とされており、280㎏は1400人前に。はじめしゃちょーを始め、スタッフが総がかりで食べようとも食べ尽くせる量ではない。ましてポップコーンの山に体をうずめているのだから、室内に除菌を行ったからといって、衛生面に問題がないとするのは無理がある。誰が口にするというのか。が、終盤で、はじめしゃちょーが、この企画ができた理由を明かす。
「実はこのポップコーン、味をつけていないのは理由がありまして。これ全部、動物園に寄付することになります。寄付する先の動物園だったら、1日で200㎏食べるらしいです。これだけポップコーンがあっても、1日半ぐらいにしかならないらしいので…」
動画終盤では、「東筑波ユートピア」(茨城県)のイノシシたちにポップコーンを撒いて与える、はじめしゃちょーの姿が。多量のイノシシが群がる中、遠目から眺める引っ込み思案風のイノシシを見かけるや、「お、どうしたお前」と、そっと近寄り、一握りのポップコーンを「強く生きろよ」と与える優しいはじめしゃちょーに、「さすが、はじめん。最後まで観て感動」「結末にホッコリ」といった声が相次いだ。
迷惑系で炎上するYouTuberが後を絶たない中、ベテランのはじめしゃちょーは、そのあたりの工夫はほどこされていると言えよう。チャンネルに1600万人もの登録者が集まるのも納得か。
(所ひで/YouTubeライター)