違法オンラインカジノ賭博問題で芸能活動を自粛していた令和ロマン・髙比良くるまが、4月28日にYouTubeチャンネルで活動再開と吉本興業とのマネジメント契約終了を発表した。相方の松井ケムリは所属のままで、コンビ活動は継続という玉虫色の着地となった。
くるまは2月15日に公開したYouTubeで、吉本の若手芸人複数名のあいだで浮上したオンカジ疑惑について初めて口を開き、2019年末から20年にかけて大学時代の知人から誘われて、海外の口座から送金を繰り返していたことを認めた。これによって、劇場や収録済みのテレビ番組などがすべてキャンセル。無期限の活動停止に入った。
オンカジ問題を巡っては、単純賭博容疑で吉本芸人6人が書類送検されているが、ダイタク・吉本大の賭け金総額は約2700万円、9番街レトロ・なかむら★しゅんは約5100万円にのぼり、いずれも収支は大幅なマイナス。仕事もゼロとなった。
そんな2人と異なり、くるまには常習性がなかったが、吉本は「M-1グランプリ」で史上唯一2連覇(23年&24年)を達成した若手コンビのトップである片方のクビを切った。YouTubeでくるまは、「こっちとしては(YouTubeで)やってほしくなかったといわれて、会社との信頼関係が壊れてしまったので、くるまさんが望めば契約は解除で」と打診された内幕を明かした。
くるまは復帰・コンビ活動再開、事務所退所を同時に報告した前代未聞のM-1王者となった。この急転直下にSNSでは、くるまは発覚から約2カ月でクビになったが、性加害疑惑がグレーになったままのダウンタウン・松本人志は1年以上も守られたまま、今夏にインターネットサブスク番組「ダウンタウンチャンネル(仮)」で復活する対比が俎上に上がった。令和に爆誕したくるまと、40年以上の長きにわたって吉本に貢献した松本は大差をつけられて然るべきだが、Xでは「松本人志」がトレンド入りするほどポストが沸いた。
〈くるまを切る前に松本人志だろ〉〈松本復帰でくるまを切った吉本〉〈信頼性と公平性に欠ける〉〈松本は庇うのにくるまは契約解除〉など、くるまの擁護が多数。億を稼ぎ続けた松本の功労は周知の事実だが、認めたくるまが遭ったクビ切りに後味の悪さが残った。
「くるまさんは令和ロマンとしての活動を続行するため、これまで通り配信やステージにはより精力的になるでしょう。YouTubeチャンネルの登録者数は83万人で、復帰と退所を同時報告した4月28日の最新映像は半日足らずで200万回再生を突破。テレビに出ずとも十分な収益を見込めるため、もしかすると、吉本退所でより神格化される可能性すらあります」(芸能ジャーナリスト)
期せずして共感と支援の声が高まったくるま。今夏の松本の復帰時に、高比良との彼我の差がまた蒸し返されるようなことになるのか。
(北村ともこ)