嵐が5月6日に“活動の終了”を報告した。「解散」の言葉をあえて用いらなかったのは、復活を待ち望んでいたファンへの配慮だろう。メンバーの櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤、大野智は有料ファンクラブの会員に向けた3分20秒ほどの動画で、来年の春頃に予定しているコンサートツアーをもって活動を終了、来年5月でファンクラブも終了することを発表。Xは「ARASHI」や「嵐」、「大野さん」ほか関連ワードで埋め尽くされ、次々とトレンド入りした。
フルショットが公の場で見られたのは、およそ4年半ぶり。2020年12月いっぱいで芸能活動を休止したいとの申し出をしたとされる大野は、ほかの4人と異なって一般人としての日常を取り戻していたため、まさに貴重な5ショットだった。
大野といえばかつてはメンバーイチの歌唱力とダンステクニック、人気を誇った。芸術的センスにも長けており、個展の開催や作品の画集出版ほか、アートに対する造詣も深かった。人前で活動することより、趣味の粘土いじりや釣り、イラストや料理などで創造性を研磨するほうが性に合っていた。アイドルのヨロイを脱いだ2021年以降は、充実ライフを送っているようだった。
21年4月には、30代前後とおぼしき女性と京都を歩く姿がキャッチされている。京都といえば、大野がジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)のジャニーズJr.(現ジュニア)時代に、初座長を務めたミュージカルがロングランで上演されて、単独で移住した思い出の街。恋人を連れて行くには格好とあって、本命カノジョと目された。
そのころからすでに宮古島と東京を行き来する生活が始まっており、23年10月にはヒゲをたくわえた姿で都内で愛犬と散歩する様子が一部週刊誌にキャッチされた。翌24年4月には、宮古島の移住を視野に入れたのか、自動車免許取得のために通学する姿が目撃されている。「“異変”はこのころに見られていました」と語るのは、ベテラン芸能ジャーナリスト。さらにこう続ける。
「ファンは、『おーちゃんはもう嵐に戻る気がないな』と実感したことがありました。昨年、左腕の上腕や両肩にかけてタトゥーを入れたとされる写真が出回った時です。写真ではTシャツからのぞく特徴的なデザインのタトゥーが確認できましたが、ジャニーズは、デザインタトゥーが全面禁止。過去に関ジャニ∞(現・SUPER EIGHT)時代の渋谷すばるさんが入れていて、除去手術を受けさせられました。現在の大野さんはエージェント会社・株式会社嵐に身を置いているため、昔のアーティスト規約と異なるでしょうが、デザインタトゥーはもう芸能界に戻らないという決意の表れ。すでに宮古島でリゾートビジネスが始動しているため、嵐が終息に向けて話し合っていたのは予想できました」
音楽シーンの歴史を次々と塗り替えた嵐。旧ジャニグループでは、16年に解散したSMAPの28年9カ月に次いで、嵐は26年9カ月も活動(結成から換算)。残り1年のファイナルランでは、どんな嵐を見せていくか。
(北村ともこ)