フィギュアスケートの羽生結弦選手が「生きた芸術品」と賞賛され、大学の英語の教科書で取り上げられると話題になった教材が出来上がり、いよいよ4月からの出番を待つばかりになった。
「これは、南雲堂の『Cool Japan』という日本文化論がテーマの教材です。羽生選手は15章あるテーマの第1章で、文型を学ぶ目的で物語と文法解説、練習問題合わせて6Pにわたって取り上げられています」(女性誌記者)
世界歴代最高得点記録を更新してきた羽生選手のエピソードなら、年齢の近い学生たちも受け入れやすいだろう。しかし、羽生選手が取り上げられたのは、フィギュアスケートの活躍が評価されたからだけではないという。
「6人の著者の1人、元東京農大教授で台湾の大学の名誉教授も務める千葉剛氏が“自身も被災しながら負けず、目標を達成した”羽生の姿から学んでほしいと採用したんです。千葉氏は俳優の渡辺謙やなでしこジャパン前監督の佐々木則夫氏など東日本大震災の被災地支援に活躍してきた人々をこれまでも教科書に採用しています」(前出・女性誌記者)
千葉氏はインタビューで「意志の強さや被災者を勇気づけた点を強調した。五輪連覇への期待も込めた」と語っており、教科書には「especially inspiring to the people of the Tohoku region(特に東北の人々を励ました)」というフレーズが。
羽生選手には、ぜひとも平昌五輪でのさらなる活躍で、東北の人をますます励ましてほしい。
(芝公子)