LINEでの文面は、送り手の“人となり”を表す判断基準になる場合もあります。一方で、嫌われたくない相手に送るLINEほど、丁寧な文章を心がけている女性も多いのではないでしょうか。
しかしその「丁寧さ」がアダとなり、せっかくの恋が終わってしまうことも―。切ない恋の終わりを招きやすい、40代以上の女性が送りがちなLINEとは?
■仕事の延長的な文章はNGのリスク大
「幸いです」や「お力になりたいです」といったビジネスシーンでよく見かける言い回しは、恋のお相手に送るにプライベートなLINEには、ふさわしくない典型でもあります。
こういう文章を送るときには本人は丁寧にしているつもりでも、送られた側からするとまるで「取引先の人」や「お客様対応」しているように見えやすいだけでなく、過剰な敬語を使っているあたりに「馬鹿にされているのか?」と不快に感じがち。
実際に「いいな」と思っていた女性から、敬語まみれのLINEが届き恋心が消失した男性の声を聞いてみると…。
「飲み会で知り合った4歳下の女性。飲み会の場ではタメ語も混ざっていていい感じだったのに、LINEになったら過剰な敬語まみれ。『よろしくお願いいたします』はまだマシで、デートのお店を提案したら『賛同します!』や『同意いたします!』って返ってくるし『お疲れ様』って送った返信は『お疲れ様でございます』ですからね。だんだんLINEを見るとバカにされているような気もして不快でしたね。教養がない女性だと思ったので、距離を置きましたよ」(40代後半男性)
日本には「慇懃無礼」という言葉もあります。つまり、丁寧にしていれば相手に良い印象を与えられるとは限りません。
本人は丁寧なつもりなのに、過剰な敬語は慇懃無礼(いんぎんぶれい)に感じさせてしまうこともあるのでしょう。
言葉にもTPOがありますから、どんな関係性でも敬語を使っていれば好印象という単純な話にはならないワケです。
■過剰な敬語は逆に「無教養」な印象を強めることもある
紹介したエピソードでは、LINEを受け取った男性が相手の女性の教養を疑ったという声も印象的です。確かにTPOに相応しくない敬語は、違和感を生じさせやすいだけでなく、ときに無教養な印象を強めても無理はありません。
大人の“たしなみ”として、LINEであってもTPOに合わせた言葉遣いを心がけたいものです。
(並木まき/元市議会議員・メンタル心理カウンセラー)