理想の体型へ近付きたいと思ったら、真っ先に実践したいのがトレーニングと食事の見直し。とくに、体作りをサポートする栄養素に関心を持つことが重要です。
そこで今回は、学生を中心に体づくりや競技力を栄養でサポートしている公認スポーツ栄養士の小嶋理恵子さんに、ダイエット中にトレーニングをしながらうまく栄養を取り入れるコツを教えていただきました。
■体作りに必須のプロテインの効果的な摂取方法とは?
“筋トレのお供”といえばプロテイン。運動後の筋肉の微細なダメージの修復には、たんぱく質を効率よく補給することが大切です。運動後のタイミングでプロテインを活用することは、手軽に良質なたんぱく質を摂取できて筋肉の回復をサポートするのにも役立ちます。
「プロテインは単体で摂取するだけでなく、糖質やビタミンB6と一緒に摂取することもオススメです。これらの栄養素を一緒に摂取することで、筋肉の合成やエネルギー代謝をより効率的にサポートできます」と小嶋さん。
■たんぱく質の合成をサポートする糖質摂取時のコツとは?
糖質は、インスリンの分泌を促進する働きをします。インスリンは筋肉へのアミノ酸の取り込みやたんぱく質の合成をサポートするため、プロテインと糖質を一緒に摂ることは筋肉の成長や回復に効果的です。
でも、「糖質は白米やパンなど普段試食として摂取している食材にも多く含まれていますが、摂り過ぎると血糖値の急上昇や肥満の原因になることもあるので、バランスよく摂取することが大切」なんだそうですよ。
■筋肉の合成に必要不可欠なビタミンB6摂取時のコツとは?
ビタミンB6はたんぱく質の代謝に深く関与していて、摂取したプロテインを効率的にアミノ酸に分解し、筋肉やその他の組織の合成に利用するために必要不可欠な栄養素。赤身肉や鶏肉、マグロ、バナナ、牛レバー、カツオなどに多く含まれます。
「水溶性のビタミンなので水に溶けやすく、水に長時間さらしたり長く茹でたりすると流出してしまうので、蒸したりレンジ加熱したりするのがオススメ」とのことです。
■トレーニングをサポートする栄養素って他に何があるの?
運動中や運動後に摂取することで筋肉やエネルギー補給をサポートしてくれる栄養素には、炭水化物とたんぱく質の他、ビタミンB1があります。ビタミンB1は糖質がエネルギーに変わる代謝過程において補酵素として関与していて、運動時のパフォーマンスや持久力を支える役割を果たしています。豚肉、大豆、ほうれん草などに多く含まれます。
「ビタミンB1は水に溶けやすく、体内に蓄積されにくい性質があるため、運動時に汗をかきやすい環境では失われやすい栄養素でもあります。そのため、日常的にバランスの取れた食事を心がけることが健康的な体作りや運動の継続をサポートする上で大切」なんだそうですよ。
栄養素に関する詳しい情報は、WEBサイト「大塚製薬 栄養素カレッジ」でも解説されているので、ダイエット中はぜひ参照してみてくださいね。この夏、賢く栄養を摂取して、引き締まった体を目指しましょう。