姉御肌ほど危険?「お姉さん」ぶる40代が20代に嫌われてしまう言葉
発言した本人が「良かれ」と思っての言動でも、若い世代から見るとウンザリするものもあるのが、悲しいけれども現実です。
一方で年下から年長者へは面と向かって不満を口にしにくい傾向もあることから、発言した本人が迷惑がられていることに気づかないまま、静かに嫌われていく悲劇にも見舞われがちな面も。これは、とても残念な事態ですよね。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とするメンタル心理カウンセラーの並木まきが、一見すると年下世代から好かれそうな姉御肌の40代ほどやりがちな、実は20代に嫌われる行動をお話します。
■年長者が言いがちなあのフレーズに嫌われる要素が…
「あなたも、そのうちわかるようになるよ」や「若いうちはいいよね?」といった“年長者ポジション”からの発言は、年齢を重ねた女性が悪気なく発してしまいやすい類のものです。こういった言葉を発する40代はいわゆる“姉御肌”タイプにも多く、本人は深い意味はなく発しているのがほとんど。20代から相談を受けた場面で「うーん、甘いなぁ」と感じると、つい発したくなるフレーズでもあるのではないでしょうか。
しかし言われた側からすると「人生をわかってないよね」と言われているのにも等しく感じることがあり、対等な立場で見てもらえない事実を突きつけられている雰囲気に憤りを覚えがちでもあるのです。
■年下世代が年長者を嫌う言葉に潜む地雷
「あなたも、そのうちわかるようになるよ」や「若いうちはいいよね?」などの年長者特有のフレーズは、“上から目線”であることに加えて、経験を武器にしたマウントを取られているような印象から、年下は強い反発を覚えることもある模様です。
あたかも「私はあなたの未来を知っている」「あなたもいずれ私のようになる」という前提で語っているあたりにも、不快感が増すのでしょう。
つまり発した本人には悪気のなかった言葉であっても、思わぬ地雷が潜むフレーズというわけです。
■今の40代が言われてきた言葉を20代に向けるのはちょっと危ない
今の40代が若かりし頃には「年長者からの発言って、そんなものだよね」と聞き流せたフレーズでも、時代の変化に伴って“上から目線”や“マウント”などの価値観の押し付け行為には、厳しい視線が向けられるようになっている現状もあります。
「良かれ」と思って適切にお姉さんぶったアドバイスをしたつもりでも、言われた側が嫌悪感を覚えてしまえば信頼関係は築けません。
40代からすると、若い頃に自分が言われてきた言葉をそのまま言っているにすぎず、そんなことすら気軽に言えない世の中になったなんて…と嘆きたくなる面もありますが、部下や後輩と接する場面では誤解を受けないよう、この手の言葉は封印するに越したことはないのかもしれません。
(元市議会議員・メンタル心理カウンセラー/並木まき)
