「寝る子は育つ」には“続き”があった!睡眠研究の権威が明かすマズい真実
「寝る子は育つ」ということわざは、「よく眠る子どもは健康に育つ」という意味で広く知られるが、じつかこれに続く“下の句”があることをご存じだろうか。
睡眠研究の世界的権威であり、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の機構長を務める柳沢正史氏が、フリーアナウンサー・古舘伊知郎のYouTubeチャンネル「古舘伊知郎チャンネル」に出演(7月16日公開)。古舘からの「睡眠短いと太るんですか?」という質問に対して、次のように答えた。
「そうです。『寝る子は育つ』っていうじゃないですか。あれは本当なんですね。深睡眠、一番深いノンレムの時に成長ホルモンが出るので、子どもは文字通り身体が大きくなる。大人にとっても筋肉や骨、肌の細胞に重要なんですよね。だから、深睡眠は重要で“寝る子は育つ”。ただ、その下の句があって“寝ない大人は横に育つ”という…」
柳沢氏によれば、こうした睡眠と体重増加の因果関係は実証実験によって調査されているそうだ。
「例えば1日4時間しか眠らせない厳しい睡眠制限をすると、2週間続けるだけで内臓脂肪が11%増える。そういう実験結果もあるし、逆にメダボ気味、太り気味で寝不足の人に、普段より長く眠ってもらうと、他は何も変えずに長く寝るだけで痩せられるんです」
そのメカニズムの一部も明らかになっているという。
「睡眠不足が慢性的に続くと、食欲を抑制するレプチンというホルモンが減り、逆に食欲を増進させるグレリンというホルモンが増える。要するにたくさん食べちゃうんです。睡眠時間が減って覚醒時間が多いと、24時間のエネルギー消費は確かに増えるんですよ、起きてる時間が長いから。だけど、それ以上に食べちゃうんですね」
「よし、しっかり眠ろう」と決意した読者も多いのではないだろうか。
(所ひで/YouTubeライター)
