【あんぱん】高橋文哉“健太郎”と【僕星】月島琉衣“江見”が演じたことで「トンチンカン」は「天然」に取って代わるか
偶然かもしれないが「トンチンカン」なキャラクターがドラマの中で活躍することが2日続いた。
8月6日放送のNHK朝ドラ「あんぱん」では、高橋文哉演じる辛島健太郎が、原菜乃華演じる朝田メイコからの好意にやっと気付き、「ごめん。俺、トンチンカンな奴やけん、ずっと気がつかんで、ごめん。メイコちゃんの気持ちに気がつけんげな。ほんと俺は、ふうたんぬるかねえ」と自分を責めるシーンが描かれた。余談だが「ふうたんぬるか」とは、「どんくさい」「のろまな」といった意味を持つ博多弁だ。
この前日の8月5日放送の「僕達はまだその星の校則を知らない」(フジテレビ系)では、月島琉衣演じる濱ソラリス高校1年梅組の江見芽衣は、自分が坂井真紀演じる三宅副校長から「トンチンカン」呼ばわりされていたことを知り傷付く。もう少し詳しく説明すると、三宅副校長(坂井)のパソコン操作の失敗により、1年梅組の期末テストの点数やクラス順位および三宅副校長が生徒の1人1人にメモ書きしていた「学習評価」が、タブレットで全校生徒が閲覧できてしまうという事件が発生。江見(月島)は自分の成績が最下位で、学習評価に「トンチンカンな面がある」と書かれていたことを自分自身で発見してしまい、陰口を叩かれることになってしまったのだ。
「トンチンカン」とは、鍛冶屋で師匠が鉄を打つ音と、弟子が鉄を打つ音のタイミング合わずに「トンチンカン」と聞こえることが語源とされている言葉で、その場の状況に適さない的外れなことや、間抜けな言動そのもの、またはそうした言動をする人のことを表す言葉だ。
いわゆる「天然」と呼ばれる人と「トンチンカン」「トンチンカンな人」は同義語と呼べるだろう。もしかすると語感のポップさから、今後は「トンチンカン」が使われる場面が増えるかもしれない。
(森山いま)
