元NHKアナ・中村克洋「人生を動かす“顔”パワー」講座/夢を叶えるための「顔のトリセツ」③“信じられる夢”に“スバラシイ”をつけて見るべし!!
■信じる人だけが“夢”を実現できる
自分が“信じられる夢”と“信じられない夢”があります。“信じられない夢”は実現しません。なぜなら、「“できる”という“信念”が夢の実現には不可欠」 だからです。
たとえばあなたは「空を飛べるようになる」という夢を本気で信じることができるでしょうか?飛行機や気球などに頼らず、自分の力で「鳥のように空を飛ぶ」という夢を信じることができるでしょうか?ちょっとやそっとでは信じられないと思います。
もし、本気で信じられるのなら「2階の窓から飛び出すことができる(やってはいけません)」 はずです。人は、他人にウソをつくことは簡単にできます。でも、自分にウソをつくことは容易ではありません。“ウソをついている自分”が、自分自身にはミエミエだからです。自分に対してだけは、ウソがつけない。だから“信じられない夢”は実現しません。絶対に2階から飛び出してはいけません。
逆に、どんなにとてつもない夢でも、あなたに“できるという信念”があれば実現します。
“信じられる夢”だけが“夢実現のシステム”を起動させるのです。誰にでも、“信じられる夢”と“信じられない夢”の境界線があります。そのレベルは人それぞれによって違うでしょう。
あなたにとってあまりにも低いレベルに境界線を引いたなら、実現は簡単だけれども、それははたして夢と呼べるのでしょうか?少なくとも、夢というからには、「あこがれ感」や「ワクワク感」がほしい気がします。だから“信じられる夢”の境界線を(あなたにとって)可能な限り引き上げましょう。そのためのうまい方法があります。
■“スバラシイ”の法則
夢に“スバラシイ”をつけて、夢をグレードアップさせるやり方を、私は「“スバラシイ”の法則」と名付けています。あなたの夢に“スバラシイ”をつけて“信じられる夢”の境界線を“できるだけ”引き上げたイメージを意識的にみるというやり方です。「スバラシイ社長」「スバラシイ結婚」「スバラシイ家庭」。いかがですか?あなたの夢が、ここまでなら十分に信じられる範囲でグレードアップしたのではないでしょうか。
さらに、スバラシイという“言葉”を「どんなふうに」スバラシイのか、より具体的な“イメージ”に置き換えると、たくさんの“ステップイメージ”が浮かんでくるのではないでしょうか。「かっこよくて、尊敬されて、結果が出せて、幸せな、スバラシイ社長」という“イメージ”。これって、ちょっと“スバラシすぎ”ですかね。
■我々は“祈り”という“夢”を叶える
“祈り”は、これから「こうなりたい」「こうありたい」 といった希望、つまり“夢”です。
しかも“祈り”は、得てして“信じられる目一杯のところ”をお願いするものではないでしょうか?初詣でも、家内安全から始まって、合格祈願・恋愛成就・商売繁盛・交通安全・安産祈願・子孫繁栄などなど、続々とお願い事は浮かんでくるもので、思いつく限りのお願いを、長い時間かけてしている人もよくあります。私も結構頑張るほうです。
“祈り”は、その人にとって“信じられる目一杯の希望”である場合が多いと思います。
あなたは「何を祈って」 生きていますか?“祈りという夢”を“晴顔”で目一杯グレードアップして見ましょう。その夢はきっと叶います。
“夢が叶う”の「叶(かな)う」という文字は、口元に十本の指をならべて“祈る姿”を表しているのだそうです。具体的で、信じられるイメージを“晴顔”で見れば、その夢は必ず叶います。アメリカの心理学者のウィリアム・ジェームズさん(1842~1910年)の言葉を最後にご紹介しましょう。
「人間には、その人がなりたいと思うようになる性質がある」
●プロフィール
なかむら・かつひろ1951年山口県岩国市生まれ。早稲田大学卒業後にNHK入局。「サンデースポーツ」「歴史誕生」「報道」「オリンピック」等のキャスターを務め、1996年から「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)ほか、テレビ東京などでワイドショーを担当。日本作家クラブ会員。著書に「生き方はスポーツマインド」(角川書店)、「山田久志 優しさの配球、強さの制球」(海拓舎)、「逆境をチャンスにする発想と技術」(プレジデント社)、「言葉力による逆発想のススメ」(大学研究双書)などがある。講演 「“顔”とアナウンサー」「アナウンサーのストップ・ウォッチ“歴史館”」「ウィンウィン“説得術”」
