主演・妻夫木聡の「意見を持つのはすごくよい」には頷いたのに…映画「宝島」監督のSNS所作の異例度!
9月19日より全国で公開されたサスペンス映画「宝島」を鑑賞したXユーザーの感想をめぐり、同作の大友啓史監督による「ウザ絡み」が波紋を呼んでいる。
1952年、戦後の沖縄を統治していた米軍から物資を盗み、住民に分け与えていた若者グループの人生を描いた「宝島」。ある日突然、姿を消したカリスマ的リーダーのオン役を永山瑛太が演じ、そのオンの行方を捜す仲間・グスク役を妻夫木聡、ヤマコ役を広瀬すず、そしてレイ役を窪田正孝が演じるなど、豪華な俳優陣がそろい踏みしていることでも話題を集めている。
ただ、公開後最初の週末を迎えると、191分にも及ぶ長編となった点や、主要キャストに沖縄出身の役者がいなかったこと、途中に沖縄の方言が“字幕なし”で展開されるシーンなどに不満が集まり、「薄いし、安っぽい。(制作費の)25億円は何処へ。中盤までがマジで冗長。かといって終盤おもろいか、と言われたらNo。あと方言が分からないのがキツすぎ。字幕つけて欲しかったです」「結論からいうと、とにかく退屈。焦点を何かに絞ったほうが良かった。友情なのか、陰謀なのか、ミステリーなのか。脚本家に3名っていうのは大抵バツ」「ヒロインは黒島結菜、新垣結衣あたりにやってほしかった」などの辛口レビューが並ぶことに。
「すると、『宝島』の感想を綴った複数の一般ユーザーによる『#宝島 カッタるい。原作にあった狂熱とサスペンスを消し去り、しなくていい描写にたっぷり時間をかけた191分』『191分の長尺にしては飽きずに見れたけど、いかんせん話がうっすい…大友啓史の演出のダメさというか演者の過剰演出というか…』などのポストに対し、その大友監督本人が直接『ふーーん』とリプライを送ったのです。自身がメガホンをとった作品への辛辣なレビューに微妙なリアクションを取った形となり、Xではこれに『ウザ絡みとしか言いようがない』『これはやっちゃいけないですよね』、さらには『これでもう観る気失くした』などの苦言が続出。大友監督は自身のアカウントで、『宝島』に関して『魂が震えるほど面白かった』『本当に心を揺さぶられた』などと投稿する一般ユーザーのポストをリポスト。公開後最初の週末に作品名でエゴサーチしているようですが、全てが“大絶賛”とはならないのは普通のこと。観客はお金を払って劇場に足を運んでいるので、“つまらなかった”という感想を投稿する権利があり、それにわざわざリプライを送るというのは異例ですね」(テレビ誌ライター)
その大友監督は、「宝島」の公開2日後に放送された「ボクらの時代」(フジテレビ系)で、主演の妻夫木、広瀬とともにゲスト出演し、邦画のあり方などについてトークを披露した。妻夫木は社会現象を巻き起こすほどのメガヒットとなった「国宝」について、「あれだけ(客が)入ってさ、やっぱり良いものは良いって言ってくれる人はいるんだっていう。それに、いい加減お客さんも気付いているよねって。ちゃんと上質なものを見たいし、そういう気概のある人たちのものについていきたいって思ってる」「ちゃんと観るものを自分でリサーチして、何が良いのか、観終わったあとも何がどうだったかとか、しっかりと一人一人が意見を持ち始めている。これはすごく良いことだと思うんですよ」などと述べていた。
これに大友監督もうなずいていたが、彼自身がまずはXでの“一人一人の意見”を真摯に受け止める必要があるのでは?
(木村慎吾)
