鈴木杏、“長野に移住”と“絵を描く人”としての活動と“大絶賛する女優の実名”に感じる「質実剛健」
昨年9月から長野と東京の二拠点生活をしている鈴木杏。長野で住んでいる平屋のログハウスの玄関前には大量の薪(まき)が積んであるそうで、敷地内には倒木もまとめられており、鈴木自身が薪割りに使用しているという。
鈴木は演技達者な役者として知られているが、2016年元日に干支の「申(さる)」を手帳に描いたことをきっかけに絵日記をつけるようになり、絵を描いていると「心が整う」と言い、「壁にぶち当たっている時期は線の描きこみが多い」とも明かし、現在はアーティストにもなっている。というか「絵を描く人」もしくは「絵も描く人」と呼ぶほうが鈴木には似合っているように思う。
2022年7月には自身初の個展を開催。自身で値段をつけることはないが販売もしており、誘われて出品したアートサイトでは20万円の値段がつけられていたこともある。もうすぐやって来る11月3日の文化の日には、東京・神田ポートビルとその周辺の道路空間に300畳の畳を敷いた空間をメイン会場にした路上実験イベント「なんだかんだ12 ~なんだかんだと、よくがんばって生きてきた。~」が開催されるのだが、鈴木はそこでライブペインティングを披露するというから実に興味深い。
10月17日放送の「A‐studio+」(TBS系)にゲスト出演した夏帆のことを、「派手なわけではなく普通に見えるけれども、よくよく見るととてもレベルの高い芝居をやっている」と大絶賛。「個性的な役もできるし、没個性な普通の役もできる」と鈴木がベタ褒めしていたことをMCの笑福亭鶴瓶が明かしていたが、鈴木もまたそういう役者ではないかと思う。
放送中の「いつか、無重力の宙で」(NHK)では、宇宙工学が専門の大学教授・和泉季子を快活に演じている鈴木。可能な限りの自給自足と役者の仕事を両立させ、役者だけでなく絵まで描き、長野と東京の二拠点生活を存分に謳歌している様子と「夏帆を大絶賛」という感性には、質実剛健という四文字熟語がぴったりな気がする。
(森山いま)
