高市総理誕生前夜の「支持率下げてやる」音声流出騒動を元テレビ局記者が一刀両断!「そんなこと不可能」なワケ
「待ち時間暇なので冗談のつもりでカメラマン同士しゃべったんだろうけど、本当にロクでもない発言だよね。しかもさ、お間抜けなことにネット中継されて音が入っているのに気づかずにしゃべっているっていうのは、発言内容もどうしようもないし、発言がネット配信された経緯もしょうもない…」
テレビ東京局員時代に政治担当の記者経験もある下矢一良氏が、自身のYouTubeチャンネル「下矢一良の正直メディア」(10月23日付)で、「しょうもない」とあきれ顔で口にしたのは、去る10月7日、自民党本部で高市早苗総裁を取材するために待機していた時事通信社の男性カメラマンの発言。「支持率下げてやる」「支持率が下がるような写真しか出さねえぞ」と民放テレビ局の生配信用のマイクで筒抜けとなり、SNSで拡散される騒動に。7日、時事通信社は映像センター写真部所属のカメラマンであることを確認し、謝罪に至った。
では、本当にカメラマンがその気になれば、総裁の支持率を下げるような影響力があるのだろうか。下谷氏は「はっきり言ってまったくない」と続ける。
「本気で彼らが社をあげて下げてやるぞってやっても無理です。カメラマンのしょうもない発言聞いて、報道の世界をある程度わかっている人間は、2つ心の中でツッコミの声が出てきたと思う。“何しょうもないこと言ってるんだ。軽口のつもりかもしれんけど、メディアに対する目線が厳しい時代に…”という憤りと、“そもそもそんな力ねぇだろお前”っていう。何でかというと…」
「力がない」との指摘に関しては、下矢氏の解説によれば、こうである。通信社は、主に地方紙に写真や記事を配信して年間トータルの契約をすることから、最終的にどれを使うかはお客さんの意思で決まり、それ以前に通信社内に写真の選別を行なう担当者がいる。ゆえに現場のカメラマンには自分の気に行った写真をメディアに載せることについては何の権限もないというのだ。
当のカメラマンの気持ちとは反対に、高市早苗・自民党総裁が初の女性総理として誕生したのは周知の通り。むしろ、彼女に同情した人もいるだろうから、支持率向上に貢献したようにも思える…。
(所ひで/YouTubeライター)
