最近よく目にする「LGBT」の文字。これは、これまでマイノリティとされてきたが、最近は人権的な意味でも見直そうという動きのほか、経済市場としても世界的に注目を集めてきている、レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーの頭文字をとったものだ。
日本では現在、LGBTの割合は7.6%。つまり13人にひとりはLGBTということになる(電通ダイバーシティ・ラボ「LGBT調査2015」より)。今や数字的にもマイノリティではなくなりつつあるといっても過言ではない。
そんな背景あってか、企業や教育現場などでもLGBTへの対応が求められている。しかし、LGBTではない者が、一人ひとり気を付けなければならないことは何だろうか。
実際にLGBTの人たちに「これを言われたら(されたら)いや」ということを聞いてみた。
「自分が性同一性障害だと知ると、理解あるフリをして『この子、こう見えて本当は男でね』と他人にLGBTありきで私を紹介すること。私のすべてを性的な切り口で紹介されるのが苦痛です」(33歳)
「レズであることをオンナ友達に話したら、どうやってやるのか根掘り葉掘り聞かれたこと。自分だって男とどうやるか根掘り葉掘り聞かれたらイヤじゃないのかな?」(31歳)
「私がバイセクシャルと知るやいなや、『私、女の子としてみたかったんだー。教えてよ』と興味本位で誘われたこと。いや、誰でもいいわけではないから」(27歳)
これらはいずれも「理解がある顔をして」いるだけにタチが悪いと感じるんだとか。LGBTでも恋愛観や性への考え方は、そうでない人と変わらないということを知っておくべきだろう。