女優の広瀬すずがツイッターの裏アカウント(裏アカ)を開設し、それが発見されたとネットで話題になっている。そのアカウントでは他のアイドルを侮辱したり、自らがイメージキャラクターに起用されたテーマパークへの暴言などを連発。本当に彼女の裏アカだったとしたら致命的な書き込みばかりだ。
ネットではさっそく「広瀬すずオワタ」と野次る向きも多いが、ネット事情に詳しいIT系ライターはこの裏アカが成り済ましだと一笑に付す。
「そもそも裏アカを鍵なし、すなわち誰でも閲覧できる状態で開設するような頭の悪い女子高生はいませんよ。しかし鍵付きアカウントであれば、アカの他人が中身を流出させることは不可能。それゆえ鍵なしの偽アカウントを作らざるを得なかったのでしょう」
言われてみると内容にも不審な点が多い。たとえば「ユニバなんて全く行かないのにイメージキャラクターとかワロですな」というツイートが典型的だ。USJを“ユニバ”と呼ぶのは関西風であり、静岡出身で首都圏在住の広瀬にしてはあまりにも不自然である。
また、そのツイートは8月28日付だが、これは広瀬が出演するCMが流れ始めた時期と一致する。だがこのCMは関西限定であり、首都圏では放送されていないのだ。どうやらこの偽アカウントを開設した人物は、関西在住の可能性が高い。
このように広瀬のケースでは、この裏アカが捏造であることはほぼ確定と考えてよさそうだ。では、芸能人が裏アカを作ることはまったくないのだろうか? 芸能ライターが実情を教えてくれた。
「ツイッターはいまや宣伝ツールと割り切っているので、裏アカを作ることはほとんどないですね。芸能人に多いのは、数人の仲間でLINEのグループを作っているケース。これなら外部に漏れることもないし、誰が仲間にいるかも一目瞭然なので安心です」
ということは、裏アカなるものはすでに絶滅したということなのだろうか? 同ライターが続ける。
「今でも裏アカはありますよ。それはインスタグラムの非公開モードです。自分が承認した人だけに画像とコメントを見せることができるし、画像を大きく見せられるので、デジカメネイティブの若者には人気の手法です」
なんでも若者はすでにツイッターを離れつつあり、いまはLINEとインスタグラムが主流らしい。つまり、ツイッターの裏アカを捏造して喜んでいるのは、いい年をしたオッサンなのかもしれない。
(金田麻有)