今、注目を浴びるビジネスが、シェアリングエコノミー。モノやサービスを交換・共有できる仕組みのことで、たとえば民泊やカーシェアリングなどもこれに当たります。ネット上では、フリマアプリの「メルカリ」が人気急上昇ですが、ヤフオクなどのオークションサイトも、シェアリングエコノミーに分類されます。
ところで、メルカリやヤフオクなどには様々なローカルルールや「謎の出品」が存在しているのをご存じでしょうか。
メルカリでは「○○様専用」と商品名に書かれた出品をチラホラ見かけることがあります。ネットビジネスに詳しいライターに聞くと、これは、
「あらかじめtwitterやLINEなどのSNSで入札者を募って、売買契約がされた後に、メルカリのシステムを使って支払いをするというものです。出品者は、特定の人に向けて出品するため、その相手の名前が“○○様”と書かれているわけです」
つまり、ネット上で知り合った人と安全にお金のやりとりをするためだけに、メルカリを使用するというものなのだそう。
「ただし、専用と書いてあっても、他の人が落とすことはシステム上可能。相場より安い出品やレアなものは横取りしようとする人もいて、トラブっている例も見かけます」
さらに、一時期は「現金」がメルカリやヤフオクに出品されたことも。
「10万円の現金を11万円ちょっとで出品するなどという例がありました。これは、現金を今すぐに欲しいという人がクレジットカード決済で現金を手にするというもので、貧困ビジネスの一例と言えます」
現在はメルカリ、ヤフオクともに現金の出品はNGとなっていますが、
「現金に変わって、1万円などをチャージしたSuicaやiTunesカード、商品券などがどんどん出て、現金と同じ役割を果たしています」
とのこと。生活保護を受けている人や、消費者金融への借金返済に追われる人などが、こうしたネット上のサービスを利用して、現金を裏から手に入れているのだそう。
なんとも闇の深いサービスですが、見かけてもスルーしつつ、健全にフリマやオークションを楽しみたいですね。