沢尻エリカ主演のドラマ「母になる」(日本テレビ系)に、伏線を広げ過ぎとの批判が集まっている。第2話までは2ケタ台の視聴率を維持していたものの、第4話では7.9%へと急落。5月10日放送の第5話では8.3%へと微増したものの、そのラストが衝撃過ぎたというのだ。テレビ誌のライターが指摘する。
「本作は沢尻演じるヒロインの長男が誘拐され、それを助けた小池栄子が息子として育てていたという相関関係が軸。第5話ではその小池が殺人犯だったというシーンで終わり、『どこまで話を広げるんだよ』と呆れる視聴者が多かったようです。元から予定されていたストーリーなのか、それとも視聴率テコ入れの策なのか。いずれにしても唐突感は否めませんね」
次回予告では息子を助けるための殺人だったと思われる様子を放送。これには「伏線の回収が早すぎる」との指摘も出る始末だ。このドタバタぶりは連続ドラマとしては末期的な症状とさえ言えそうだが、一体どうしたことか。テレビ誌のライターが続ける。
「日本テレビの水曜22時枠は人気作ぞろいで、一ケタ視聴率が3話も続くのは昨年1月期の『ヒガンバナ~警視庁捜査七課~』以来、実に5クールぶり。『母になる』は演出家や脚本家も実力派ぞろいのため、まさかの低視聴率にあたふたしているのかもしれません。この調子で制作側が右往左往するようでは、沢尻や小池の達者な演技を無駄遣いする恐れさえあります」
本作についてはストーリーの暗さを指摘する声も多く、ベストセラー小説を原作としながら平均視聴率6.8%に終わった「わたしを離さないで」(TBS系)の前轍を危惧する向きもある。ともあれ沢尻や小池にとっては、せめて演技だけは評価してほしいとの思いがあっても不思議はない。
(白根麻子)