毎日コーヒーを飲んでいるというコーヒー愛好家は多いだろう。オフィスでの仕事中や、家事の合間には欠かせないものだ。
しかし、最近では夜の睡眠への影響もあり、覚醒作用のあるコーヒーのカフェインは少々遠ざけられているところもある。そこで注目されているのが、カフェインレスのコーヒー「デカフェ」である。
デカフェとは、水に浸すなどしてコーヒー豆からカフェインを取り除いたもの。実はこのデカフェが「第4次コーヒーブーム」を巻き起こしているのだ。
第1次コーヒーブームは1960~1961年の、コーヒー豆やインスタントコーヒーの輸入が自由化した時期。一気に家庭で手軽に飲めるコーヒーがブレイクした。
その後、スタバなどを筆頭にアメリカ発の本格コーヒーを楽しむ第2次コーヒーブームが到来。そしてニーズが真っ二つにわかれ、コンビニなどの100円コーヒー派と、とことん味と風味にこだわったブルーボトルコーヒーを代表とする一杯をじっくり楽しむ派による第3次ブームがやってくる。
そしてこのほど、健康志向や不眠対策、妊婦や高齢者ニーズに追随して湧き起っているのが第4次コーヒーブームの「デカフェ」だ。
すでにデカフェはスターバックスやタリーズコーヒーなどの有名カフェチェーンで提供されていたり、インスタントコーヒーとしても売り出されていたりと、手軽に飲めるようになっている。
市販のデカフェ商品の市場シェア7割を占めるネスレに問い合わせたところ、「主力のカフェインレスコーヒーは10年前と比べて1.6倍の販売量」「カフェインレスはカフェイン入りと比べても、おいしさについては特に変わらないことが消費者に認知され始めている」とのことで、デカフェブームは確かにきていることが伺える。
ちなみに妊娠中は、コーヒーをまったく飲んではいけないわけではない。世界の主要な国では、一日のカフェイン摂取量を200~300mgに制限するのを推奨している。コーヒー一杯当たりのカフェイン量はおよそ80~100mg程度。カップ2~3杯程度であれば飲んでも問題ないとされているのだ。
しかし、それ以上飲みたい人や、夜に飲むと眠れなくなるという人は、カフェインが入っていないデカフェをオススメしたい。