5月29日、米フロリダ州で飲酒または薬物使用運転の容疑により逮捕されたタイガー・ウッズ。かつて世界最強を誇ったプロゴルファーの醜聞が世間をにぎわせるなか、ウッズが陥った“鎮痛剤依存”に注目が集まっている。アメリカでは社会問題にもなっている同症状について、スポーツライターが説明する。
「ウッズが服用していた『バイコディン』という鎮痛剤は、アメリカでは抜歯後にも処方される一般的な薬。プレーを妨げる痛みを抑えるために服用するプロスポーツ選手も多いのですが、あまりにも簡単に痛みから逃れられることに加え、頭がボーッとするといった陶酔状態も味わえることから、依存症になる人が後を絶ちません。コートニー・ラブやエミネムといったアーティストも依存症に陥っています」
そんな強力な鎮痛剤のバイコディンにハマる日本人の主婦が多くいるというのである。スポーツライターが続ける。
「アメリカ赴任の夫についていく妻が現地でバイコディンを処方され、その効き目に魅了されてしまうケースがあるのです。アメリカでは肩こりも“ショルダーペイン”(肩の痛み)として鎮痛剤で抑えようとするなど、鎮痛剤への抵抗感が少ない。それに慣れてしまうとなんでもかんでも鎮痛剤を頼るようになりがち。しかしバイコディンには日本では法律違反となる成分も含まれており、帰国の際に持ち帰ることはできません」
そのため帰国してからは、市販の頭痛薬を大量に服用するといった行動に出てしまうこともあるという。これから海外に滞在する人は、現地の薬事情を調べておくべきかもしれない。
(白根麻子)