ジャニーズJr.の阿部亮平と岸本慎太郎が国家資格の気象予報士試験に合格した。阿部は上智、岸本は明治に通う現役大学生でもあり、ファンからは早速2人がお天気キャスターを務める姿に期待の声があがっている。だが、彼らがお天気キャスターになる可能性は限りなく低いと語るのは、テレビ業界の事情を知る芸能ライターだ。
「そもそもお天気キャスターは資格の要らないポジションで、ただ天気概況を読み上げるだけの仕事です。そこで求められているのは、ニュース番組を観る男性視聴者の興味を惹けること。だから若手女性タレントの指定席となっており、男性アイドルが入り込む隙間はありません」
とはいえ、石原良純のように資格を取得したタレントが、気象予報士としての立場で出演するケースもある。実際にジャニーズタレント自身が気象予報を行うなら、見てみたい気もするが‥‥。
「業務として天気を予報するのであれば、天気図をはじめとする膨大なデータと格闘する必要があり、タレント活動と並行して行うのは無理でしょう。天気予報に解説を加えるだけの仕事であっても、その資格ゆえに求められるレベルが高くなり、そう簡単にはいかないでしょうね」(前出・芸能ライター)
ちなみに「とくダネ!」(フジテレビ系)でおなじみの気象予報士、天達武史氏は、放送2時間前の午前6時にはテレビ局に入り、放送終了後も4時間ほどを翌日のネタ作りなどに費やしているという。しかも本職は日本気象協会の職員であり、まさにすべてを天気予報に捧げている生活だ。
となると、阿部と岸本が取得した気象予報士の資格は宝の持ち腐れになるのだろうか。そもそも芸能活動が忙しいなか、辛い試験勉強までして資格を取得した理由はなんなのか。そこにはジャニーズJr.の厳しい環境が影響していると、芸能ライターが続ける。
「ジャニーズJr.の収入は舞台やコンサート出演ごとの歩合制で、多くのジュニアは常に金欠状態です。それでも将来の成功が見えていればいいですが、実際にはデビューできないまま事務所を辞めていく例が後を絶ちません。大学に進学するメンバーが増えているのは、自分に対する保険の意味もあります。そういう意味では若いうちに資格を取得するのも賢い選択でしょうね」
ちなみに天気予報のスキルが求められる業種は幅広く、気象予報士の資格は就職活動ではプラスになる。いつの日か、あなたの横で働いている天気に詳しい同僚が、実は元ジャニーズJr.だったという日が来るかもしれない。
(金田麻有)