この夏ドラマファンの注目を集めたWOWOW「連続ドラマW アキラとあきら」。ヒットメーカー池井戸潤の最新文庫本を向井理、斎藤工W主演でいきなりのドラマ化ということも話題となり、連続ドラマW史上最長となる全9話のドラマもついに最終回を迎える。
同期で産業中央銀行に入行した階堂彬、山崎瑛という二人の「アキラ」。彼らはお互いを認め合い、大きなうねりの中で翻弄される自分の運命をどう受け止め、そしてどう立ち向かっていくのかが、クライマックスとして描かれる。
「アキラ」を演じた向井理、斎藤工について、原作者の池井戸氏は「良かったです。お二人とも清潔感があり、志のある若いバンカーをきちっと演じておられました」と振り返り、このクライマックスに向けても「運命や宿命には、どのみち立ち向かうしかない。だからこそ運命であり、宿命なのではないでしょうか」と、二人の「アキラ」について語っている。
WOWOW青木泰憲プロデューサーは最終回に当たって「山崎は銀行内の上司とのぶつかり合いが、とても迫力のあるシーンになっていると思います。また階堂は池井戸先生がおっしゃっていた『叔父たちとの葛藤』を意識して、何度も編集をしなおしたことで『階堂家』という宿命との葛藤が明確に見え、何より二人の「アキラ」が立ち向かう『人と人とのぶつかりあい』を感じられる最終回になっているかと思っています」と見所を語る。
「結末を楽しみにしたい」とドラマが完結するまで原作を読まなかった人もいたことだろう。しかし原作、ドラマ、それぞれの良さが十二分に発揮されている「アキラとあきら」、ドラマで描かれる二人の「アキラ」の結末を見て、そして改めて原作を読んでもらいたいと思う。
すでに原作を読んだという方も、ドラマの展開を踏まえたうえで再度ページをめくって、新たな発見をして欲しい。きっとふたりの「アキラ」の宿命に胸が震えることだろう。
WOWOWメンバーズオンデマンドにて9月16日(土)まで配信
『アキラとあきら』
池井戸潤
徳間文庫 1000円(税別)
Sponsored by 株式会社徳間書店