深まりつつある秋。お部屋の中にちょっとしたインテリアのアクセントが欲しくなったら、ここ数年静かなブームを呼んでいる「苔玉」はいかがでしょうか。
苔玉というのは、ケト土や赤玉土などを練って丸めたものに苔(コケ)を貼り付け、草や小木を植え、小さな鉢や台の上に置いたものです。
もともとは盆栽で植木の根が鉢の中でいっぱいになった状態のものを取り出し、陶器の板の上などに置いて鑑賞した「根洗い」という手法からはじまっていると言われています。
「なんだか難しそう‥‥」とお思いでしょうが、プランターで植物を育てるのとそう変わりはありません。むしろ、水やりの回数も少なくて済むので、いっそう簡単かもしれませんよ。
初心者は、ホームセンターなどで自作できるキットが売っているので、そのあたりから挑戦してみるのもいいでしょう。それでもハードルが高いという人は、いっそ、園芸店やフラワーショップなどで販売している完成品(800~3000円程度)を購入するのもいいでしょう。
購入の際のポイントは、植えてある植物の種類です。これは好みにもよりますが、常緑の多肉植物などは「いつもお部屋でグリーンを鑑賞していたい」という人にはいいのですが、ややもすると変化が少ないので見飽きてしまうということもあります。
そこでオススメなのが、小さなカエデや梅、桜、それにバラなど、四季によって表情の変化を見せてくれる木々たちです。新緑の頃の生命力に溢れる青々とした葉の色、花開く前の可憐なつぼみ、そして華やかに開花した草花は、小さな緑色の苔の上で四季折々の変化を魅せてくれます。
しかも苔玉の大きさによっては、そういった木々の横に、一年草を植えたりといったアレンジも可能。慣れてきたら、違う種類の植物を植えた苔玉を何種類か育ててみるのも楽しいですよ。室内に小さな自然の庭を作る感覚になります。
部屋のなかにいながら、四季の移ろいを感じられ、なおかつ「育て心」も満たしてくれる苔玉は、新たな癒やしのアイテムとして、あなたのココロを優しくしてくれることでしょう。