主演の真木よう子自らツイッターで宣伝に励んだものの、視聴率の低迷が止められず、7日に最終回を迎えたドラマ「セシルのもくろみ」(フジテレビ系)。「ドラマの低迷の原因すべてを主演が背負うものではない」という至極まっとうな慰めも耳に入らないほど本人は落ち込んでいるかもしれないが、引きずることはない。つい2年前、放送開始前から映画化が決定していたのに、歴代最低視聴率2.8%(第6話)を記録、2話分をまとめた強引な最終話も話題になり、結局、打ち切りの歯止めになっていた映画化もご破産になった「HEAT」(フジテレビ)の例があったではないか。
あるいは2006年、平均視聴率5.4%の「レガッタ~君といた永遠~」(テレビ朝日系)は、第1話に最高の9.5%を記録し、第2話に5.2%に激減。約半数が脱落して、後は平均値を下げていく視聴率を弾き出し続け、ついに打ち切りとなった。ネットで、低視聴率を理由に打ち切られることを「レガる」と呼ぶのが流行ったことも懐かしい。
2002年にはこんな例もある。ウルフルズ・トータス松本が主演した「ギンザの恋」(日本テレビ系)だ。当初10話の予定が3話も短縮し、終盤に出演予定だった平山あやは、ついに出番ナシという事態。また、主題歌がベイ・シティ・ローラーズ「二人だけのデート」だったのをはじめ、BGMに海外の音源をふんだんに使用したため権利問題が複雑化し、再放送やDVD化といった二次使用が難しくなったわけだが、平均視聴率5.0%を考えるとそれもあまり期待されていなかったことがわかる。
というわけで、真木よう子には元気を出していただきたいとともに、「セシルのもくろみ」を見続けた視聴者にも「お疲れさま」と言いたい。
(摘木みなみ)