18年2月に開催される平昌五輪に向けて、各種目の選手、関係者が準備に追われている。フィギュアスケートの場合、通常は夕方から夜に試合が行われるが、平昌五輪では午前から昼すぎにかけてという異例のスケジュールが組まれており、選手は早朝6時から公式練習を強いられることになるという。そのため、日本スケート連盟は開催地・平昌での試合開始時間に身体を慣らすため、ナショナルトレーニングセンターなどで早朝練習の場を確保するよう働きかけていくという。
「早朝練習だけではなく、平昌五輪の直前合宿への配慮も6月に発表しています。フィギュアスケートの場合、団体戦が先に行われ2月12日に終了。ペア、男子シングル、ダンスと続き、女子シングルが21日に行われます。今回は韓国開催ということもあって団体戦の後、女子選手は日本に一時帰国して名古屋で合同合宿を行い、さらにホームリンクに帰りたいという選手には、その要望に応えることに決定したんです。これには、ソチ五輪での浅田真央の失敗が深く関わっているようです。当時、複数のメディアでも報じられましたが、ソチ五輪の時、団体戦の後に10日ほどあったSPまでの間、日本代表は空路で1時間半ほどのアルメニアに移動して調整していました。浅田は帰国できないなら、以前タラソワコーチと練習していたモスクワでの調整を希望しましたが、連盟に認められなかったのです。さらに、このアルメニアのリンクが砂や石まじりのひどいもので、エッジはガタガタになり、日中の気温が15度になるなど、あまりの環境に鈴木明子は1日、浅田は2日練習を繰り上げてソチに戻ったといいます。ソチ後には、浅田のSPでの失敗はこの直前練習の影響ではないかと取り沙汰されました」(スポーツライター)
当時、連盟はその件ついては言及せず、ファンの間では保身や責任逃れではないかと批判があがっていた。しかし、当事者のコーチたちは連盟の責任を追及することなく、平昌五輪での対応について粘り強く働きかけてきたのだという。
平昌五輪では、ぜひとも練習の成果を遺憾なく発揮していただきたい。
(芝公子)