篠原涼子「民衆の敵」が民衆に支持されなかった致命的原因

 篠原涼子主演「民衆の敵」(フジテレビ系)の第8話が12月11日に放送され、平均視聴率は5.3%とワースト記録を更新した。これまでの平均視聴率は6.96%。このまま下がれば、“月9ドラマ”ワーストの「突然ですが、明日結婚します」の6.6%を更新する可能性もある。かつて、高視聴率女優と言われた篠原にとっては、屈辱的な黒歴史となりかねない事態だ。

 これほどまでに落ち込んでしまった理由を、テレビ誌ライターは「不運が重なった」と分析する。

「まず、10月16日から放送予定でしたが、第1話に選挙シーンがあったため、衆院選の公示期間中であることに配慮して、放送開始が1週間遅れてしまった。おまけに23日の第1回放送は、セ・リーグのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第4戦の中継と被り30分遅れに。また、物語の舞台であるあおば市長(余貴美子)は小池百合子都知事をモデルとしていたのに、衆院選での『排除』発言でそれまでの人気が失墜。政治ドラマとしては、バッドタイミングとしか言いようのない最悪のスタートでした」

 そうではあっても、演者の魅力やストーリーの面白さで、視聴者を引っ張ることはできなかったのだろうか?

「安定した数字が取れるドラマの共通点は、言葉の美しさです。逆に、たとえ役のキャラであったとしても、乱暴な言葉遣いは視聴者から嫌われる傾向にある。例えば、同局の『セシルのもくろみ』で真木よう子が演じた主人公も言葉がガサツで下品と敬遠され全話平均視聴率4.48%というゴールデンタイムのドラマとは思えない数字でした。篠原演じる佐藤智子も、市長らしからぬぶっきらぼうな言葉が多い。ドラマとはいえ、リアル感がなさすぎます」(前出・テレビ誌ライター)

 蜜月が続いていた篠原とフジテレビだが、これを機に縁遠くなるのかもしれない。

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