「さあ、ダイエットしよう」と思った時、みなさんはどんなことから始めるでしょうか。まず、食べ物に気をつけるようになりますよね。そんな時、真っ先に思いつくのが「脂質を抜く」ことではないでしょうか。
でも、最近は低炭水化物、つまり糖質制限ダイエットも大流行り。一体、どちらのほうが効率良く体脂肪を減らしてダイエットができるのか疑問に思ってしまいます。
そこで今回は、アメリカの医療サイトに発表された、興味深い研究を紹介しましょう。
この研究では、肥満度を示すBMI値(体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))が30以上ある人たち約150人を対象に行われました。
この人たちを、炭水化物を1日40g以下になるように食事をする人たちと、脂肪分が1日に必要な摂取エネルギーの30%以下にする人たちに分け、その変化を観察したそうです。
すると12カ月後、結果は低脂肪の食事を続けた人たちよりも、低糖質食を継続したグループの方が、体重と体脂肪率の減少幅が大きく、血液検査ではコレステロールや中性脂肪の値が改善されたというのです。
「体脂肪=油脂がイケナイ!」と短絡的に考えてしまいがちですが、実は、炭水化物に含まれている糖質のほうが、ずっと体脂肪になりやすいのです。
さっぱりしているから、ノンオイルだからと思って麺類やご飯、パンなどで空腹感を補っていては、かえって体脂肪を増やす原因を作っているようなものだったんです。
大切なのは、緑黄色野菜とタンパク質の割合を増やすことです。「肉や魚を多くするとカロリーや脂分が気になる」という人がいますが、炭水化物を少なめにした食事をしていれば、含まれる脂肪分がそのまま脂肪として体内に取り込まれることは少ないのです。
つまり、食物の油脂を気にするよりも、炭水化物を食べる量を減らしたほうが効率的なダイエットになるということです。
秋は食べ物が美味しい季節ですが、三大栄養素であるタンパク質と脂質、そして炭水化物の割合に気をつけて、楽しく食べて太らないようにしたいですね。