ドラマ版「この世界の片隅に」ヒロイン“のん待望論”を阻む忖度の壁

 劇場版アニメがロングランヒットを記録したマンガ「この世界の片隅に」が今夏、連続ドラマ化されることが3月20日発売の「漫画アクション」で発表され、ファンの間では、ヒロインすず役を誰が演じるのか、早くも話題を呼んでいる。

「漫画家・こうの史代さんの原作を、2016年11月にアニメ映画化。戦時中の広島・呉を舞台にした作品は、日本はもとより世界60カ国以上の国々で公開されています。この発表を受けてネットでは、〈のんちゃんの抜擢を期待します〉〈のんさんしかないでしょう〉〈すず役、のん以外にあり得るのかな〉といった声が早くも躍っています。放送局やキャストはまだ発表されていませんが、主人公のすず役には、アニメ映画ですずの声優を務めたのんを推す声が圧倒的に多いようです」(女性誌記者)

 アニメ映画は、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ数々の賞を受賞。公開後に映画の舞台となった呉をのん自身が訪れる写真集「のん、呉へ。2泊3日の旅」も発売され、本人の作品への思いも深く有力候補である事は間違いないようだ。

 しかし、のんの起用には異論を唱える声もある。

「前事務所とのトラブルの経緯もあり、テレビ局サイドがそういった事情を忖度する可能性もあります。またネットでも、〈のんさんだったら無論素敵だけど、あの絵が醸し出す空気にあまりにピッタリだったから、実写ではまた別の女優さんもアリかもしれないと思ったり〉といった声もあります。さらに今年の末には、前回の映画でカットされたエピソードを盛り込んだ長編バージョンが公開される予定。連ドラは、アニメ映画と差別化した方が得策ではないでしょうか」(エンタメ誌ライター)

 今回の連ドラのヒロインには、黒木華、吉岡里帆、杉咲花、有村架純、さらには広島出身の綾瀬はるかを推す声も上がっている。

 終戦記念ドラマスペシャルと題して、2011年日本テレビで放送された単発ドラマでは、北川景子がすず役を射止めている。今回の連ドラで“すず役”を射止めるのは、一体誰なのか。ファンならずとも気になるところだ。

(窪田史朗)

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