長寿音楽番組「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)の出演ラインナップに不満が寄せられているようだ。
5月11日の出演アーティストは、大原櫻子×TAKERU、島茂子、CHAI、東京スカパラダイスオーケストラ feat.さかなクン、乃木坂46の5組。ところが、このメンツが予告で発表されると、「誰で視聴率を取るつもり?」「Mステも格が落ちたな…」「色物だらけじゃねーか」「昔の豪華なMステはどこに行ったの」などの声があがり、番組ファンの期待とはかけ離れたものだったようだ。
「かつてはゲストとして安室奈美恵が月に何度も出演したり、SMAPやKinKi Kids、嵐、絢香、ポルノグラフィティなど、とにかくビッグネームが毎週のようにラテ欄を埋め尽くし“全曲見どころ”という印象でしたが、現在は音楽も多様化しており、各ジャンルに別々のファンがいるような状況。実際、CHAIやスカパラは実力的には申し分なく、乃木坂46は東京ドームで公演しているレベルですからね。しかし、古くから同番組を愛し続けてきた古参のファンからすれば、どの層を中心ターゲットに据えているのか、少し分かりづらいラインナップなのでしょう」(テレビ誌ライター)
1986年より放送を開始し、過去には海外大物スターらもゲストとして招いてきた実績を誇る同番組。ジャニーズ事務所のタレントがその枠を独占していると囁かれた時期もあったが、音楽番組として安定した視聴率を稼いできたこともまた事実だ。
「ジャニーズ事務所以外の男性アイドルグループやユニットなどを出演させない所謂“忖度”があったと噂されてきましたが、ジャニーズタレントで最低限の数字が取れていたので、それが致命傷となることはありませんでした。しかし、音楽業界そのものが低迷する中、ジャニーズや女性アイドルグループ以外で“豪華”と言えるようなアーティストは、Mステの特番に出るクラスになってしまっていますから、毎週の放送を充実させるのは難しい」(テレビ誌ライター)
テレビ朝日の象徴ともいうべき国民的人気コンテンツだけに、時代の流れを敏感に察知することもまた求められているのだろう。
(木村慎吾)