5月30日、ジョージア出身初の大関昇進を決めた栃ノ心。翌31日のワイドショーではゆかりの人々が数多く登場し、栃ノ心の昇進を祝福した。
「日本駐在のジョージア大使は、栃ノ心の大関昇進でジョージアが相撲フィーバーに沸き、テレビやネットでも相撲について数多く取り上げられていると語りました。栃ノ心とプライベートでも仲がいいという大使は、実は栃ノ心が料理上手で、ちょっとしたコックさんも顔負けの腕前だというエピソードを披露。母国を訪ねた映像では、日本行きを反対したという父親が『彼はジョージアの英雄』と満足げに語る様子や、母親が『まさか大関になれるとは思わなかった』と喜ぶ姿なども流されました」(スポーツライター)
小さい頃から体が強かったという栃ノ心だが、母親によると、その足腰の強さは子供時代のジョージア特有の習慣によって培われたという。
「ジョージアではワイン作りが盛んで、どこの家庭も自宅でワインを作るそうなのですが、地面に埋め込んだ大きな壺に収穫したぶどうを詰め、それを足で踏んで搾るという作業が欠かせないそうです。栃ノ心は毎日3時間も足で踏んでワイン作りを手伝ったおかげで、相撲に役立つ強い足腰が育まれたのではないか、というのです」(前出・スポーツライター)
確かに、不安定な柔らかいぶどうの山を毎日3時間も踏み続ければ、とてつもなく強い体幹ができそうだ。母国の伝統的な文化が、大関に相応しい体の基礎を作っていたということだろう。
さて、あまり知られていないジョージアのワインだが、栃ノ心の優勝以降、専門店の売り上げが通常の4、5倍になっているという。「和食」と同じ時期に世界文化遺産に指定されているジョージアのワインが、栃ノ心の人気でますます広まっていきそうだ。
(伊藤その子)