「どうせ、できないもん」
「失敗したら嫌だから、やーらない!」
こんなことが口癖になっていませんか? 子どもにとっては、毎日が“初めて”の連続です。そこから得た新しい知識や経験が、その子の力を高めるのです。それなのにやる前から諦めてしまっては、自信がつかず、さらに挑戦を躊躇するようになってしまいます。
失敗経験は、誰にでもあること。しかし、子どもたちが心に秘める“思い出の色”は、各人によって違います。一つは、「今回はできなかった。けれど、別の方法でやってみたらできるかも!」と前向きに捉える明るい色。そしてもう一つは、「やっぱりできないんだ。もう、どうせできないからやりたくない」という暗い色。この大きく二極化する認識を、「失敗=ダメ」の概念を植えつけずに明るい方へもっていくことで、子どもたちの挑戦意欲を高めることが大切なのです。
子どもが失敗したらどんな言葉をかけますか? 「またやったの?」「どうしてできないの?」などと否定されると、子どもは「もう一度挑戦してみよう」とは思いにくいもの。ですから、「やってみて、よかったね!」「こうするとできないことがわかったね。じゃぁ、どうしようか?」「これって、どうしたら成功したのかな?」というふうに、失敗から学びとって次回に生かすための会話を、たっぷり取り入れることをオススメします。何かできないことがあっても、くじけずに次の作戦会議を始めることができる子は、何ごともすぐに自分のものにして力を高めていくからです。
失敗とは、やってみたからこその結果。その失敗を受け止め、別の方法で改めて挑戦することを繰り返して、子どもたちは自分にぴったりの成功法則を見出していくのです。失敗させないために何でも完璧にやらせるのではなく、失敗こそ宝物として大事にできる子に。ぜひ今日から、お母さん自身が“失敗の見方”を変えてみてくださいね。
(Nao Kiyota)