6月25日に放送された単発スペシャルドラマ「あにいもうと」(TBS系)が、主演の大泉洋と宮崎あおいに厳しい現実を突きつけたようだ。
大泉は北海道のローカル番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)で確固たる“ローカルタレント”の地位を築くも、俳優として成長するために2004年、東京に本格進出。その後は10年放送の「龍馬伝」、16年放送の「真田丸」の大河ドラマ2作品に出演し、15年上半期放送の「まれ」(すべてNHK)では土屋太鳳演じるヒロインの父親役で朝ドラデビューも果たした。11年9月公開の主演映画「探偵はBARにいる」は人気が高く、シリーズ化されているほどだ。
しかし、今回のドラマは北海道・札幌地区における視聴率が17.6%だったのに対し、関東地区では10.5%と、大差がついてしまった。
「この差は大泉に対する応援熱の差でしょう。やはり北海道民の大泉へ肩入れは尋常じゃないですからね。室生犀星の同名短編小説が原作のドラマで、映画『男はつらいよ』の脚本および監督として知られる山田洋次がこのドラマの脚本を担当。『この作品は寅さんの原型』と語っていました。時代設定は現代でしたが、大泉演じる大工の兄・赤座伊之助が、宮崎あおい演じるトラック運転手の妹・桃子を妊娠させた相手を殴るシーンは、現在なら『即、逮捕』となりかねないところ、なぜか『この暴力は正当』という雰囲気。また、『未婚の娘が妊娠=ふしだら』など昭和の価値観で義理人情が描かれていたりと、現代の若者には登場人物の感情の機微が理解しにくかったのかもしれません」(芸能ライター)
V6岡田准一と結婚後初のドラマ出演だった宮崎。この数字を見る限り、ご祝儀視聴率とはならなかったようだ。