東名阪を中心に、全国でおよそ600名が在籍しているといわれるジャニーズ事務所。ここ数年は、ハーフがぐんと増えている。CDデビュー済みで有名なところでは、Sexy Zone・マリウス葉、ジャニーズWEST・中間淳太だ。マリウスは、父がドイツ人。母は中国と日本のハーフで、元宝塚歌劇団の男役だったヨウ(火へんに華)明(よう・あきら)さんだ。中間は、父親が台湾人。彼の場合はこの家庭環境がジャニーズ入りを決定づけた。
「中間はお父さんの仕事の関係で、小学4年生から中学3年生まで台湾に住んでいました。2000年2月22日から23日、KinKi Kidsが台湾101という会場で単独コンサートを開いたんですが、その際に現地でジャニーズJr.を募集。それを見たお母さんが、勉強も運動もそこそこ、無趣味の我が子を心配して、習い事感覚でオーディションを受けさせたんです」(アイドル誌ライター)
200~300人の受験者がオーディション会場を訪れたが、日本人は中間と友だちの2人だけ。60~70人が第一次審査を突破した。このとき中間は、ジャニーズタレントでも唯一の体験をしている。
「面接が中国語だったんです。彼は英語、中国語、日本語、台湾語を話せるとか。会場でジャニー喜多川社長から直接『日本に戻ってきたら電話してよ』と言われて、連絡先を教えてもらっていたため、03年の帰国後にコンタクトを取ったそうです。名門校の関西学院大学に入学することを報告すると、『じゃあ、関西ジャニーズJr.だね』のひとことで、入所が決まったそうです」(前出・アイドル誌ライター)
WEST最年長(30歳)の中間は、実家がたいへん裕福ということもあり“ジャニーズの王子様”と呼ばれつづけた。ツッコミ役で、しっかり者。メンバーと海外に行った際は、自慢の英語で何度も関係者やメンバーを助けている。マルチリンガルの中間は、中国語でアイドルへの切符を手に入れた、唯一の現役ジャニーズなのだ。
(北村ともこ)